電動化・自動運転化に向かう“自動車を中心にした100年に一度の大変革”が起こりつつある自動車関連産業において、新たな製品・サービスの開発を行う人材育成を目的に、2023年に日本初として山形・飯豊町に開学した「電動モビリティシステム専門職大学」。
しかし、大幅な定員割れにより開学3年目にして入学者の募集を停止し、運営の引継ぎをめぐり町と2つの法人が行っていた協議が破談していたことがわかった。

開学から2年で学生募集停止
山形・飯豊町の「電動モビリティシステム専門職大学」は、電気自動車や自動運転について学ぶ日本初の専門職大学として2023年4月に開学した。
教室で学んだことを実験・実習で身につけ、4年間を通じて創造力・研究能力を集中して養うことができる新しい高等教育機関として期待されていた。

しかし、各学年の定員40人に対し、開学初年度の入学者は3人。
2024年の入学者も2人と大幅な定員割れが続き、大学を運営する仙台市の学校法人・赤門学院は、2025年度の学生募集を停止した。

在学生の卒業後の大学運営は未定
飯豊町は、大学の存続に向け赤門学院と運営の引き継ぎを検討する別の法人の3者で、2024年4月から話し合いを重ねてきたが合意に至らず、5月1日に協議の打ち切りが決まった。

協議が破談となった理由について、飯豊町の嵐町長は運営費用の分担やキャンパス・設備の譲渡などをめぐって折り合いがつかなかったとしている。

飯豊町・嵐正人町長:
折り合いがつかず合意に至らなかったのは率直に残念。別な承継者ということで町が積極的な働きかけをして探すということは考えておりません。

大学側は現在、在籍している学生が卒業する2028年3月までは講義を続けるとしているが、その後については明らかにしていない。

(さくらんぼテレビ)