本物の家畜の世話を通して畜産の技術を学んでもらおうと、福井市にある福井農林高校の牧場に12日、2頭のウシが放牧されました。生徒たちは約5カ月間、飼育に取り組みます。
  
福井市坂下町にある福井農林高校の第二農場には、生物生産科の生徒4人が見守る中、若狭町の嶺南牧場から黒毛和種のウシ2頭が運ばれてきました。2頭とも妊娠中の雌で、繁殖用に飼育されています。放牧初日、生徒らはウシの体の状態を見たりブラッシングをしたりしました。
    
福井農林高校では2014年からウシの放牧をしていて、12年目になります。出産の2カ月前にあたる9月下旬から10月上旬ごろまで放牧され、その間、生徒たちが農場に通い世話をします。ウシたちは放牧の間、生徒たちが育てたスーダングラスという牧草を食べて生活します。
  
生徒たちは「ウシの首がぶにぶにしていてかわいかった」「酪農を学ぶ大学に行く予定なので、こでは畜産をしっかり学びたい」「しっかりウシの世話をして、元気に嶺南農場に帰したい」などと話し、一生懸命に世話をしていました。
  
この放牧は、実は獣害対策にも貢献しています。ウシが農場にいる間はシカやイノシシが警戒して人里に近づかないため、周辺の田んぼや畑が荒らされるリスクが減るということです。    

福井テレビ
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