あの坂本龍馬も“かっこよく”写真に写りたかった!?
坂本龍馬の有名な写真、実は龍馬が写真映えを意識してポーズを工夫して撮った渾身の一枚だったんです。
坂本龍馬記念館 三浦夏樹 学芸課長:
「ポーズをつけて撮った写真ということで、かなり見栄えを意識してるんじゃないか」
“映える”ために龍馬がとった行動とは?
龍馬の写真に隠された「モデルポーズ」
高知市の坂本龍馬記念館で開催中の企画展「幕末維新期の写真展」では、外国から写真技術が伝わった幕末維新期に撮影された写真53点が展示されています。
川辺世里奈アナウンサー:
「会場には有名な龍馬の写真の複製も展示されています。この写真には、かっこよく写るための龍馬のこだわりが詰まっています」
学芸課長の三浦さんが注目するのは、ブーツを履いた龍馬の足元です。
坂本龍馬記念館 三浦夏樹 学芸課長:
「『気を付け』しているにしてはちょっと不自然な形。両方のつま先が外に開いているような感じなので、同じポーズにするには左足を前にして(足を)クロスをするとちょうど同じような形になります」
足をクロスしていたとは、まるでモデルのよう。しかも、短刀をわざと袴のひもに通し、刀全体が見えるようにしているといいます。
首元には《映え》のための「秘密の加工」が!
さらに、写真の原板の裏には“ある秘密”が!
坂本龍馬記念館 三浦夏樹 学芸課長:
「(龍馬の)首元の辺りに黒い墨をさっと引いている。輪郭をはっきり浮かび上がらせる効果があり、映えと加工と両方している写真だと分かる」
一日に何枚も撮影してもらうほど写真好きだった龍馬。記録を残すための重要な手段だといち早く気づいていたのです。
富山から訪れた人:
「違う時代に生きた人たちですけど、感覚は一緒なのかなって思いました」
当時、写真館で1回撮影するのにかかった料金は今のお金で1万円~2万円ほどだったといいます。
会場にはこの他、後に一万円札の肖像となる福沢諭吉、渋沢栄一や、龍馬の姉・乙女、妻・お龍の写真も展示されています。
坂本龍馬記念館 三浦夏樹 学芸課長:
「幕末期に写真が伝わってきた時にはおそらく多くの人たちが驚いたと思います。人物の顔を見ることによって歴史に親しみを感じてもらいたい」
この企画展は坂本龍馬記念館で6月1日まで開かれています。