「外来種問題をもっと身近な問題として」

皆さんはペットとして飼育していた生き物が育てられなくなったらどうする?

「生き物だから自然に返そう」。
その行動が生態系や農業などに大きな影響をもたらすことも。

佐賀・武雄市のため池で捕獲されたメダカ。実は、本来この池には生息していないはずの生物“外来種”。

県立宇宙科学館・喜多章仁さん:
今回見つかったのはペットショップやホームセンターで売られているような、人工交配や人の手によって品種改良してつくり出した品種の1つではないか

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捕獲されたメダカは6匹。
現在、武雄市の県立宇宙科学館で展示されている。

県内のクリークなどでみられる野生のミナミメダカと比較すると、捕獲されたメダカは体の色が青白っぽく、よく見るとヒレの形も全然違う。

県立宇宙科学館・喜多章仁さん:
改良品種やつくられたメダカは、鑑賞目的が多いので明らかに色が違ったり姿形が変わっていたりするので、意外とはっきりわかる

最近では、新型コロナウイルスによる巣ごもり需要で、メダカの人気は高まっているという。

捕獲されたメダカの展示の背景には、宇宙科学館の職員のこんな思いがあった。

県立宇宙科学館・喜多章仁さん:
多くの人に外来種問題をもっと身近な問題として捉えていただきたい

県内の外来種は増加

県によると、県内でも外来種は増加しているというが、その数や種類は把握しきれていないという。

ミシシッピアカミミガメ。
ミドリガメという名でも知られている。

県立宇宙科学館・喜多章仁さん:
大きくなると20~30cmくらいになり、手に負えなくなり手放してしまう人が多く、昨今、自然界でたくさん増えて、かなり問題になっている種類

他にも館内で管理している外来種を見せてもらった。

県立宇宙科学館・喜多章仁さん:
ブラックバスと呼ばれている人も多いが、正式な名前はオオクチバス。原産が北米大陸。アメリカの方から魚釣り目的で日本に入ってきた

同じく、釣り目的で輸入されたブルーギル。
北米原産の淡水魚。

オオクチバス、ブルーギルどちらも国内で生息域を広げていて、法律で、飼育したり捕まえたものを持ち帰ったりすることなどが禁止されている、特定外来生物。

また、佐賀平野でもよく見かけ、鳴き声が特徴的なウシガエルも北米原産の特定外来生物。

県立宇宙科学館・喜多章仁さん:
口や体が大きかったりするので、在来種を食べてしまうことも考えられる。それだけでなく(在来種の)すみかを奪ってしまう。お互い食べ合うのではなく、餌の取り合いで(在来種が)負けることもある。(ペットを)外で飼っている人もいるが、大雨や台風で流されたり飛ばされたりする。それも野生化する原因になってしまうおそれがある

外来種問題とどう向き合えばいいのか?

また、国内や県内に生息している生き物も、本来の生息場所と違うところに逃がしてしまうと、雑種が生まれ、その土地の在来種が絶滅してしまうおそれもあるという。

さらに、アライグマによる被害も。

県立宇宙科学館・喜多章仁さん:
野菜などの作物を食べてしまったり、植木や花を食べて景観を損ねたり。わたしたち人間の生活への影響も十分に考えられる

では、わたしたちは外来種問題とどう向き合えばいいのだろうか?

県立宇宙科学館・喜多章仁さん:
ペットを飼うなではない。飼っている生き物は途中で投げ出すことなく最期まで飼ってあげることがわたしたち飼い主がやることではないのか

(サガテレビ)