NITE=製品評価技術基盤機構は24日、新年度がスタートし通勤や通学などに自転車を新たに利用する機会が増えるこの時期にあわせ、改めて安全な自転車利用を呼びかけた。

NITEによると、2019年から2024年までの6年間に報告があった「自転車の事故」情報は502件で、そのうち約8割が重傷事故だった。

年代別では10代による事故(85件)が最も多かった。

また、NITEが全国15~89歳の男女を対象に行った「自転車でのヒヤリハット・事故の経験について」のアンケートでは(回答数2161件)、半数以上が「車輪に物が挟まったり絡まったりして転倒した、または転倒しそうになった、けがをした」と回答した。

自転車で走行中に傘が挟まったことを想定した実験。先がタイヤに触れた途端、あっという間に巻き込まれてしまった(提供:NITE)
自転車で走行中に傘が挟まったことを想定した実験。先がタイヤに触れた途端、あっという間に巻き込まれてしまった(提供:NITE)
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車輪に挟まった物の具体例としては、傘やスカート、かばん、マフラー、レインコート、イヤホンのコードなど日常でよく使用されるもののほか、後ろに乗る子どもの足が挟まるという危険な事例も起きている。

NITEは自転車を乗る際に気をつけるべきポイントとして、次のことを呼びかけている。

1)ハンドルや手首に物をぶら下げない

買い物袋やかばん、傘などをぶら下げていると車輪に巻き込まれて車輪がロックされ、バランスを崩し転倒する恐れがあるため、荷物は自転車のかごに入れる。

ハンドルにぶら下げた折りたたみ傘が、タイヤに挟まった事を想定した実験。傘の柄が大きく折れ曲がるほど、強い力で引き込まれた事が分かる(提供:NITE)
ハンドルにぶら下げた折りたたみ傘が、タイヤに挟まった事を想定した実験。傘の柄が大きく折れ曲がるほど、強い力で引き込まれた事が分かる(提供:NITE)

2)ブレーキの効き具合を必ず確認する

ブレーキの効きが甘い状態で走行を続けると、制御不良などで転倒する恐れがある。自転車から降りた状態でブレーキレバーを握り、滑りがないかを確認する。

3)チェーンの状態を確認する

自転車のチェーンは走行するにつれて徐々に伸びて、たるみが発生する。万が一チェーンの伸びやさびがある場合は販売店などで点検を行う。

たるんだ状態のチェーン。走行を続けると、危険だ(提供:NITE)
たるんだ状態のチェーン。走行を続けると、危険だ(提供:NITE)

4)乗車前に車輪やハンドルまわり・ペダルの緩み、がたつきがないか確認する

特にインターネットで購入する場合は購入者が自分で組み立てを行うことがある。必ず取扱説明書などに記載されている正しい方法で車輪などを固定する。

5)リコール対象製品でないか確認する

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