アメリカ・カリフォルニア州で14日、マグニチュード5.2の地震が発生した。大きな被害はなかったものの、動物園ではゾウたちが子どもを守るように円陣を組む「アラート・サークル」と呼ばれる珍しい行動が確認された。日本でも同様の行動がみられることもあるが、円になるのは中々見られないという。

地震発生時に動物たちが見せた行動

アメリカ・カリフォルニア州にある住宅で14日に防犯カメラが撮影したのは、緊迫の瞬間だった。ガタガタと鳴り響く音、大きく揺れる画面。起きていたのは、地震だった。

地震が発生して逃げ回る犬たち(MELISSA MALLOY)
地震が発生して逃げ回る犬たち(MELISSA MALLOY)
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パニックになった2匹の犬は床でつるつると滑りながら、外へ一直線に向かっている。

この日、カリフォルニア州ではマグニチュード5.2の地震が発生。大きな被害はなかったものの、動物園では地震発生時に珍しい現象が起きていた。

子どもを中心に取り囲む大人のゾウたち(SAN DIEGO ZOO WILDLIFE ALLIANCE)
子どもを中心に取り囲む大人のゾウたち(SAN DIEGO ZOO WILDLIFE ALLIANCE)

撮影されていたのは、揺れを感じて走り回る5頭のゾウだ。地震直後、一斉に集まると、外を向いて円を作っていた。ゾウは2頭の子どもを守るように囲っていたのだ。

動物園によると、これは「アラート・サークル」と呼ばれる群れを外敵から守る行動だ。

日本でも確認された“アラート・サークル”

実は日本でも千葉・市原市の「市原ぞうの国」で見られたことがあるという。

専門家語るゾウの行動(SAN DIEGO ZOO WILDLIFE ALLIANCE)
専門家語るゾウの行動(SAN DIEGO ZOO WILDLIFE ALLIANCE)

市原ぞうの国の副園長・佐々木さんによると、「2011年の東日本大震災の時に見られました。子ゾウがパニックになってしまったら、命を落としてしまうことにつながるので、『ここにいて!私たちが守るから!』という風な行動なのではないかと思う」と語っている。

しかし、雷が鳴った時などにも子ゾウが親のそばに行くことはあるものの、このように円になるのは地震の時にしか見られない珍しい行動だという。
(「イット!」 4月17日放送より)

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