9日に長野・飯山市で男女3人がクマに襲われてから2日が経った。住宅に侵入したクマに96歳男性と66歳女性が襲われ、直後の映像には、床にクマの血痕がべったりと残されていた。
市は11日も不要不急の外出を控えるよう呼びかけている。
クマの血が転々と部屋に…
クマが住宅に侵入した直後に住民が撮影した映像。
赤く残されていたのは、人ではなくクマの血だという。

階段にくっきりと残る血の痕。部屋の中にも点々と続いている。

専門家のパンク町田氏によると、この時期のクマは冬眠明けで、腹をすかせていて活発に動き回るという。

この家では、96歳の男性と66歳の女性の2人が襲われた。

被害に遭った女性によると、クマは住宅1階のガラスを割って室内に侵入。

当時の緊迫した状況を、女性は「黒い物体があってね、ちょっと顔見たらクマ~って思って。犬いるからうち、犬こっち側によこして、私追い払ったのよ、大きい声だして。そしたらお勝手(台所)いったの。だからお勝手(台所)がすごい騒ぎで」と明かす。
茶の間にいた96歳男性が襲われる…
そしてクマが向かったのは、96歳の男性がいた茶の間だ。

クマに襲われた住人:
おじいちゃんが茶の間にいたんだけどね、縁側に。そしたら、そこにめがけていったんだよね、見えたから。おじいちゃん、すごいけがしちゃってね。
家の中でクマに襲われるというまさかの事態。女性は無我夢中だったという。

クマに襲われた住人:
それからもう後はどうなったかよくわかんないんだけど。怖いというより、クマッ!と思って。テレビでは見るけどさ、生では見たことないから、何なのこの物体と思って。
茶の間にもクマの血の痕がべっとり
ガラスを破ったあと、階段を上り侵入してきたとみられるクマ。

その先にある玄関の床には物が散乱し、フローリングの床にもクマの血が残されていた。

さらに血の痕は、男性が襲われた茶の間の畳にもべっとり。
クマが歩き回った箇所が一目瞭然だ。

クマはその後、近くの空き家に入ったとみられ、市や猟友会が周辺に3つのオリを設置して警戒。

空き家に逃げ込んだとみて夜通し警戒していたが、空き家の中にはいなかったことが分かった。
市内の小中学校などは休校に
被害があった地区の川沿いでは、11日朝も市によるドローンを使った捜索が行われていた。

千曲川沿いを中心に範囲を広げて捜索が行われているが、11日午後4時半現在も発見には至っていない。近隣住民は「(ゴミ捨ては)いつも歩いて来るけど、(クマに)会うと嫌なので車で来た」と話す。

11日も市内の小中学校2校と4つの保育園は休校・休園となった。
市は、戸締まりをして不要不急の外出を控えるよう呼びかけている。
関東でも相次ぐクマの目撃情報
冬眠明けで腹をすかせ、行動が活発になっているクマ。
関東でも目撃情報が相次いでいる。

埼玉・飯能市では、11日の午前中にクマ2頭の目撃情報が寄せられた。
飯能市内では7日月曜日にも1頭が目撃されていて、5日土曜日には皆野町で、夕方にクマの通報が警察に入った。

専門家のパンク町田氏は、日の出と日の入りの時間帯にクマが出没する可能性が高いとしていて、春先は山菜を求めクマが歩き回るため、山には入らないよう注意を呼びかけている。
(「イット!」4月11日放送より)