大阪・関西万博開幕まであと3日に迫る中、試験運営の際に撮られた一枚の写真がSNS上で話題となっている。それは…仕切りのない、子ども用トイレの写真だった。

「仕切りもなくて丸見えすぎるのがいけてない」

横一列に並ぶ複数のトイレ。それぞれのトイレには囲いがない。

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さらに…。

別の写真を見ると、便器の正面には広いスペースもある。

画面右側には男性用トイレも確認できる。
室内の至るところから、丸見えの状態となっていることが分かる。

これは万博会場の「迷子/ベビーセンター」内にある、子ども用トイレの写真。
写真を投稿したのは、女の子を育てる母親。

「仕切りもなくて丸見えすぎるのがいけてない。他のトイレにもキッズトイレがあったから、他に行ったほうがよいと思う」

街のお父さん・お母さんたちにこの写真を見てもらうと様々な声が上がった。

母:
ちょっと使いにくいですね。
(Q.使いにくいというのは?)
ちょっと恥ずかしい。

娘(5歳):
やば~!めっちゃ並んでいる。見るのが嫌だ。

一方で、外国人からはこのような声が聞かれた。

シンガポール人:
これいいね!壁はないのね。子ども用ならOKかな。

専門家「数家族でゆったり使える環境なら」

一体なぜトイレから仕切りをなくす必要があったのか。
幼児用のトイレに詳しい専門家はこう指摘する。

常磐短期大学幼児教育保育学科・村上八千世 教授:
保育園のトイレでは珍しくない。子ども同士がお互いに排せつしている姿を見ながら学び合うという意味でも、発達的にもポイントになっている。

一方で、不特定多数が利用する施設に設置されているという点ではこんな指摘もされた。

常磐短期大学幼児教育保育学科・村上八千世 教授:
万博のこのトイレに、非常にたくさんの人が入り込んで混雑した中で使うというと、プライバシーの点でも問題があると思うが、数家族でゆったり使えるという環境であれば、むしろそういった環境のトイレを使いやすいと感じる方も多いと思う。

2025年日本国際博覧会協会は番組の取材に対し、「0歳から2歳児はまだ自分だけでは排せつできず、保護者等による介助が必要であることを踏まえ、仕切りのない設計にした」と説明している。
(「イット!」 4月10日放送)