理想的な体を目指すボディメイクの中で筋肉のバランスなどを競うフィジーク。富士市に住む原田吉史さんはこのフィジークの世界チャンピオンで、どのようにして美しい肉体を作り上げたのか取材した。

フィジークチャンピオンは消防士

2024年12月に開かれた筋肉のバランスや全体の美しさを競うフィジークの世界大会でチャンピオンに輝いた富士市中央消防署 臨港分署の原田吉史さん(38)。

世界チャンピオンとなった原田さん(提供:EastLabs Photo)
世界チャンピオンとなった原田さん(提供:EastLabs Photo)
この記事の画像(7枚)

2001年にアメリカで起きた同時多発テロ事件の際、現場で力を尽くす消防士の姿を画面越しに見たことがきっかけで、この道を志したという。

普段は消防車の運転を任されることが多く、いつ何時来るかわからない出動に備えて仲間と訓練に励む毎日で、同署の榊原学 消防司令は「後輩のいい模範として、兄貴分として頑張っている」と目を見張る。

仕事の合間の筋トレが高じて…

筋力トレーニングに力を入れるようになったのは今から8年ほど前。 

職場にあったダンベルを使って休憩時間に同僚とともにトレーニングを行う中で、だんだんと楽しくなり、ジムを訪れたところ、そのまま入会したそうだ。 

ジムでトレーニング中の原田さん
ジムでトレーニング中の原田さん

当初はフィジークという競技自体も知らなかったが、真面目にトレーニングをこなす姿と爽やかな風貌に可能性を感じたスタッフからの勧めもあり挑戦を決意。 

「なるべく自分の理想に近づけるように、弱い部位は頻度を増やしたり、強度を強めたりしている」と、ほぼ毎日、長い日にはおよそ3時間、自らの筋肉と向き合っている。

フィジークが仕事に与える好影響

ボディメイクも消防士もどちらも体が資本。

フィジークに取り組むようになったことが仕事にもいい影響を与えていて、原田さんは「災害現場もどれくらいの時間がかかるかもわからない。そういった時に精神面を支えるのは体力だと思うので、役に立っていると感じる時は多々ある」と話す。

支えを胸に目指すは国内3冠

そんな原田さんを支えているのが妻と2人の子供たち。 

家族と過ごす原田さん
家族と過ごす原田さん

トレーニングに全力で打ち込むことができるのも家族の理解があってこそで、妻の祐子さんは「目標に向かって頑張る姿を、小さいながらも子供たちに感じてほしい。子供たちと一緒に全力で応援していきたい」と背中を押す。 

家族、職場、そしてジム…多くの人の支えがあって手にすることが世界一の座。 

トレーニング中の原田さん
トレーニング中の原田さん

ただ、まだ国内の主要3大会でタイトルを獲得したことがないことから、原田さんは「3つすべてを獲れるように、それを最大の目標に頑張りたい」と意気込む。

(テレビ静岡)

テレビ静岡
テレビ静岡

静岡の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。