なにがパワハラにあたる?
さらに「客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しません」とも書かれています。
具体的には、「遅刻等社会的ルールを欠いた言動が見られ、再三注意してもそれが改善されない労働者に対して一定程度強く注意をする」「その企業の業務の内容や性質等に照らして重大な問題行動を行った労働者に対して、一定程度強く注意をする」などが、パワハラには該当しない例として挙げられています(個別事案により判断は異なる)。

ただし、パンフレットにはこうも書かれています。
「労働者に問題行動があった場合であっても、人格を否定するような言動等業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動がなされれば、当然、職場におけるパワーハラスメントに当たり得ます」
暴言や暴力、人格否定など、相手を傷つける行為を慎むべきなのは言うまでもありません。
また、自分では許されると思って発した言葉でも相手は違う受け止め方をする可能性があるため注意が必要です。まずはこの原則をしっかり頭に入れておきましょう。
大手企業の幹部Yさんのポリシー
その上で、業務に必要な注意をどう伝えればいいのか。そもそも、声を荒げたり、普段から高圧的な態度を取ったりする必要は全くありません。
私がおすすめしたいのは、普段は優しいけれど、必要な注意はしっかり伝える、「虎の尾を持つキャラクター」に変わることです。