2024年1月に熊本市の認可外保育施設で乳児が死亡したことを受け、再発防止策を検討していた検証委員会は、3月31日に大西熊本市長に報告書を提出した。検証委員会は報告書で「不適切な保育で、施設の運営体制に問題があった」と指摘した。
生後9カ月の女の子の乳児が亡くなる
報告書によると、2024年1月、熊本市にある24時間一時預かりを受け付ける認可外保育施設で、昼寝中だった生後9カ月の女の子が心肺停止の状態で見つかり、病院に搬送されが、死亡が確認された。

女の子の健康状態は良好で、この施設に預けられるのは初めて。死因は乳幼児突然死症候群の疑いとされている。

熊本市は2024年4月に国のガイドラインに基づき検証委員会を設置。3月31日に伊藤良高委員長が大西熊本市長に報告書を提出した。

伊藤委員長は「(園の保育は)ずさんで、不適切と言わざるを得ない。そういうことがなければ死亡事案には至らなかったと強く思う」と厳しく指摘した。

大西熊本市長は「管理監督体制を充実させていくガイドラインを構築して示したり、いろいろな取り組みを進める」と述べた。
職員は聞き取りに応じず出席もせず
報告書によると、当日は保育士1人と無資格の保育補助1人で、子ども5人を預かっていたが、保育士はたびたび外出していたという。

女の子はバウンサーの上で毛布を下唇のやや下までかけて寝ていたが、無資格の保育補助が約2時間放置するなど、運営体制に問題があったと指摘。施設の職員は熊本市の聞き取りにほとんど応じず、検証委員会への出席もなかったという。

また、検証委員会は、熊本市に対しても、定期的な立ち入り調査で指導していたものの、行政処分などをしていなかったとして、改善を求めた。
(テレビ熊本)