熊本県は半導体関連の企業や研究機関などが集まる『くまもとサイエンスパーク推進ビジョン』を3月25日に公表した。セミコンテクノパーク周辺に官民連携で運営する新たな拠点を整備する計画だ。

くまもと版サイエンスパークは『分散型』

熊本県の木村知事は「新しい産業が熊本から生まれて、子や孫が喜んで熊本に残って世界から熊本が選んでもらえる産学官の連携拠点を熊本で実現したい」と述べた。

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熊本県が目指すのは必要な機能を複数の拠点で分担する「分散型のパーク」で、TSMCが進出した菊陽町をはじめ、菊池市や大津町、合志市の2市2町にまたがる合計約340ヘクタールのエリアだ。

またこれとは別に、今後セミコンテクノパーク周辺で産学官が連携する新たな拠点『イノベーション創発エリア』を整備する計画だ。

このエリアには半導体関連企業をはじめ、AIや自動運転ロボットなどの企業も誘致。半導体の人材育成に特化した大学や学部、企業や学生、研究者が共同利用できるクリーンルームなどの施設も整備したいとしている。

この『イノベーション創発エリア』は今後、民間企業から土地や運営方法の提案を受けて県が選定する方針で、その後、官民連携で管理・運営する『パークマネジメント法人』を設立する方針だ。

産学官連携でイノベーション創発エリア

このエリアに進出を希望する企業などに対しては、賃貸をベースに土地を提供。開発許可など様々な行政手続きをワンストップで行える体制を整えたいとしている。

熊本県は連携するパートナー企業を、できるだけ早く選定したいとしていて、2025年度の早い段階で公募を開始するという。

これらの構想を進めるため熊本県は、住宅や商業施設などの生活環境の充実や、交通インフラの整備も同時に進めていくとしている。

(テレビ熊本)

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