糸電話で夫婦の距離が近付く!?

新型コロナウイルスの感染拡大が続く現在。

外出の自粛によって家族で過ごす時間が増えたことで、普段は気にしていなかったこともストレスになってしまい、夫婦喧嘩に発展してしまったという人もいるのではないだろうか。

そんな中、総合包装容器メーカーの東洋製罐グループが日本愛妻家協会と共同開発した「夫婦間の心の距離を縮める糸電話」を発表した。

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それが、こちらの「メオトーク」
一見ごく普通の紙コップのようだが、メオトークの使い方が書かれた「取扱説明」の他「妻カップ」「夫カップ」の3種類の柄がセットになっている。

「妻カップ」「夫カップ」にはそれぞれ相手への「感謝」「謝罪」、妻カップ専用の「夫への労い」、夫カップ専用の「妻への愛」という3種類ずつのトークテーマが描かれている。

左:「夫カップ」 右:「妻カップ」

このカップを使って糸電話を作り、話したいテーマを上向きにしながら話すことで、話題に困らず会話できるというのが「メオトーク」の特徴だ。

「メオトーク」は3種類のカップが2個ずつ入った6個入りで499円(税込)。
9月14日より公式の通販サイトにて500セットの限定販売となっている。

レトロな糸電話は会話のタネになりそうだが、気になるのはその実用性!

東洋製罐グループはメオトークについて「心の距離が離れてしまった夫婦や、会話のきっかけを失った夫婦に向けて、 物理的なディスタンスを保ちつつ、心のディスタンスを縮める」としているが、距離感を感じている相手を「メオトーク」に誘うのは少々ハードルが高い気も…

また、「糸電話」として販売されているにも関わらず、糸が同封されていないことも気になる…
東洋製罐グループに色々とお話を伺ってみた。

夫婦の「心のディスタンス」テーマの看板がきっかけ

――「メオトーク」開発のきっかけは?

弊社は缶やPETボトル、ガラスびん、パウチ、紙コップなどの「容器」を作る国内最大手の総合容器メーカーです。中でも紙コップのシェアは圧倒的で、日本で初めて紙コップ(ちなみに日本初の紙コップはアイスクリームの紙コップ)を作り、90年以上業界のトップを走っています。

90年も紙コップを作っていると、毎年のように「糸電話」の企画は上がってくるんです。しかしながら、いつも企画止まりで製品化したことはありませんでした。そもそも製品化が必要なほど作るのは難しくないですし。ただ、ソーシャルディスタンスが当たり前の日常になった今、きっと誰かが必要とする時がくるはずだ!と信じていました。

そんな中、ある記事が目に入ったんです。それは、ネットで話題になっていた「夫とはとっくに心もディスタンス」という看板でした。ちょうどコロナ疲れや在宅ワークによる家庭での問題がワイドショーなどでもよく取り上げられていたタイミングでした。

そこで、今までは子供の工作というイメージがあった糸電話は、実は夫婦間のコミュニケーションツールになるかも知れないと仮説を立てました。そしてリサーチをしていくと、日本愛妻家協会がSNSで2017年に考えたプロトタイプの画像を上げているのを見て「これだ!」と思い、すぐに協会にメールをしました。

10分後には返信があり、その3日後にはプロジェクトチームが立ち上がって企画会議が始まりました。それが販売からわずか3ヶ月前の出来事でした。

「心もディスタンス」の看板がヒントに

東洋製罐グループによると、もともと紙コップは20世紀初めのアメリカにて、長距離列車内で共同利用していた金属製のコップに代わって作られたという感染症対策のためのアイテム。
そこに注目し「コロナ禍で紙コップを何かに使えないかと考えていた」という。

そんな中で目にとまったのが、以前編集部でも取り上げた仙台市の「妻とはちょうどほどよいディスタンス」「夫とはとっくに心もディスタンス」という看板。
この看板をヒントに、「夫婦間のコミュニケーションと紙コップのコラボレーション」である糸電話にたどり着いたのだという。

(関連記事:「夫とはとっくに心もディスタンス」道路脇の看板が話題…製作者に狙いを聞いた

糸電話なら「既読スルーは無し」

――普段から会話のある夫婦でないと、メオトークを使うのは難しいのでは…

メオトークは夫婦で一緒に糸電話を作って、それでお互いに感謝や愛をささやく目的はありますが、ご夫婦の状況に合わせて様々な使い方をしていただきたいと思っています。

例えば、不意に机の上に置いておくと、相手が気づいた時に「何これぇ??メオトーク?どしたの?」といった会話のきっかけが生まれるかも知れません。もちろん紙コップですので、飲み物を入れることもできます。パートナーが、いつもの湯飲みの代わりにメオトークを使い「ありがとう」の絵を向けてお茶を出してくれたら、少しほっこりしますよね。

そういった会話などで、場が温まったら是非夫婦で協力して糸電話を作ってみて下さい。作る工程は純粋に工作として楽しいはずです。そしてできあがったらメオトークで会話をしてみましょう。

糸電話の良いところは、相手が必ず耳をすませて真剣に聞いてくれるところです。既読スルーはありません。
 

――では、糸がセットに含まれていないのはなぜ?

当初は糸や穴をあける道具なども同封しようかと考えておりましたが、それではただの工作キットになってしまう。メオトークは夫婦間のコミュニケーションツールなので、「糸あったっけ?」「爪楊枝でいけるかな?針にする?」など準備の段階からちょっとした会話や共同作業が生まれると考えています。

ちなみに、どんな糸を使っていただいても構いませんが、弊社の推奨は夫婦を結ぶ“赤い”糸で、長さは131(※I(アイ)+31(サイ)で愛妻。ちなみに1月31日は愛妻の日)cmです。

「赤い糸」を使って作るのがオススメ

ちなみに「メオトーク」は共同開発した日本愛妻家協会が主催している、嬬恋村で行われる「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ(通称:キャベチュー)」というイベントにて発表の予定だったが、コロナ禍の影響でイベントは中止に。
今後、愛妻スポットを回るスタンプラリーの景品等として活用するため、100セットが嬬恋村に寄贈されたそうだ。

ライバルは「コップではなくスマホ」!

――こだわった点はどこ?

メオトークの競合製品は、コップでも工作キットでもなくスマートフォンです。夫婦が同じ屋根の下にいながらもお互いスマホをいじって会話がないということも多くなっているのではないでしょうか。そこで、スマホに負けないようにディテールとUI/UX(ユーザーインターフェース・ユーザーエクスペリエンス)にはこだわりました。

取り扱い説明書コップはスマホの画面にあるアプリのようなアイコンを用いています。充電はハートマークで「131(あいさい)%」。ピクトグラムで表現したのは、子供や海外の方でもわかるようにです。また、言葉足らずな方でもこれを見て頂くことで、相手に意図を伝えることができます。それだけでも、夫婦間の心の距離は縮まるでしょう。

夫コップ、妻コップはシンプルなイラストを描いています。それぞれ3つの言葉が描いてあって、「感謝」と「謝罪」は共通しています。この2つは、友達や会社の人にはすんなりと言える「当たり前の言葉」なのですが、夫婦になると何故か言えなくなる方々が多いのです。
更には、夫は妻への「愛」、妻は夫への「労い」の言葉となると、更にハードルが上がります。そこで、伝えたい想いの絵を上にして話すことで、ちょっとだけ背中を押してくれるんです。聞く側も、言葉になっていなくても、相手の気持ちはカップを見ればわかるんです。

重ねた時に見分けが出来るように、飲み口の下には夫婦茶碗を意識した太さの異なるストライプをあしらっています。

最後に、本当に細かいのですが、外装にもこだわりがあります。外装はプラスチックフィルムの代わりに、PETカップを利用しています。材質がPETで出来ているので、PETボトルと同様にリサイクルが可能です。容器メーカーならではのこだわりです。また、シール部分の注意書きも「密を防いで、密になる」や「照れずにTELしましょう」といった名言(?)をちりばめています。

糸電話を作る「共同作業」も大切

――メオトークを使っての反応は?

開発中には、「何を遊んでいるんだ…」という反応を示していた社内の偉い方が、実際に製品ができてお渡しすると、ちゃんとカバンに入れて家に持って帰って行ったのが印象的でした。また、プロトタイプを試して頂いた方に共通するのは、全員が終始「笑顔」だったことです。

「友達夫婦に配るので10セット購入しました!」と連絡を頂いた方もいます。プレゼントとしても実は最適なんですね。当初想定していないマーケットで、こちらも目からウロコでした。ブライダル業界からのお問い合わせもお待ちしております。

 

「メオトーク」は販売開始から3日間で100セットが購入されたそうで「引き続きご好評いただければ、追加販売や、次世代モデルの開発も視野に入れております」とのことだ。

まずは会話のきっかけになればとのことなので、新型コロナウイルスの感染拡大で何かとイライラがたまりがちな毎日だが、改めて家族間のディスタンスについて考えてみるのもいいだろう。
 

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