“石破総理の商品券”は東海地方の議員にも届けられていました。愛知10区が地盤の若山慎司衆院議員は「開封せず返した」と明らかにしました。

■商品券“問題なし”…石破総理の発言に市民も怒り

3月13日夜、石破総理は急遽記者会見し、3月3日に会食した自民党の若手議員らに対し「お土産」として1人10万円分の商品券を届けたことを認めました。

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石破茂総理:
出席議員の事務所に商品券をお届けをいたしました。これは会食のお土産代わりにご家族へのねぎらいなどの観点から、私自身の自費・ポケットマネーで用意をしたものでございます。

ポケットマネーで用意したもので、政治資金規正法や公職選挙法上の問題はないと強調しましたが、名古屋の街でも怒りの声が相次ぎました。

60代主婦:
ポケットマネーといっても普通、私たちはそんなことしませんよね。お土産に10万円の商品券なんて、ちょっとありえないと思います。

40代会社員:
ダメでしょと思いますけど。普段からやっているんだなと思っちゃいますね。そうやって票も取っているのかなと思っちゃいますよね。

■若山議員は「中身を見ず返した」

問題の商品券が届けられたのは3月3日で、総理に公邸に招かれた自民の衆院初当選組に対してでした。

比例東海ブロック選出で、愛知10区が地盤の若山慎司議員は14日、国会の委員会に出席し、その後、取材に答えました。

若山慎司衆院議員:
受け取ったというか、報道で出ている限りで、事前に事務所の方に総理の事務所からなにがしかのものが届けられたというのを承知しています。

若山議員は「中身を見ることなく返した」といいます。

若山慎司衆院議員:
中身は拝見していませんし、そういう場を持っていただいたのに、御礼申し上げるべき立場なのにというところもありますから、特段頂き物をするのはそぐわないというか。

■河村衆議院議員「普通は辞めないかんわな」

今回の問題について、野党議員は批判の声を強めています。

立憲民主党の大西健介衆院議員:
法に触れないんじゃなくて、国民の怒りに触れているんじゃないかと。自民党の皆さんは「政治にはお金がかかるんだ」って言うけれど、結局こういうことをやっているから政治にお金がかかるんじゃないですかと。

日本保守党の河村たかし衆院議員:
まあとんでもないわなというよりも、こういう風ですわ、日本の政治は。ばれたかと。裏金を配ることによって子分をつくっていくという構造だがね。普通は辞めないかんわな、これ。

■石破総理をよく知るジャーナリストも「間違っている」

これまで“政治とカネ”に厳しい姿勢を示してきた石破総理自身のスキャンダル。総理をよく知るジャーナリストの鈴木哲夫さんにも聞きました。

ジャーナリストの鈴木哲夫さん:
このタイミングでああいう形で商品券を渡すというのは、いくら法的に問題がないとか今までもやっていたと言っても、僕はやっぱり明らかに間違っていたと思いますね。

高額療養費制度の見直し見送りにともない、異例の予算再修正をする方針の石破内閣。党の内外からさらに批判が強まれば、一気に政局となるおそれもあります。

ジャーナリストの鈴木哲夫さん:
1つは野党なんですよね。今、予算で行ったり来たりしているところですから。予算案の採決とかひっくるめて、野党が攻勢をかけてくる。もう1つはやっぱり党内政局。反石破と言われている人たちや、ポスト石破と言われているような人たちが、例えばこの週末とかに会合を開くとか、そういう動きが出てくるのかどうかというのは1つポイントだと思う。

(東海テレビ)

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