岡山市の天満屋女子陸上競技部でマラソンの専任コーチを務めている武冨豊さんが3月末で退任することになりました。5人のオリンピック選手を輩出するなど、指導者として手腕を発揮した33年間でした。

武冨さんは佐賀県出身の71歳。天満屋で33年間、指導者として選手育成に取り組んできましたが、3月末で退任することになりました。今後については、未定ということです。武冨さんは選手に寄り添い、常に選手目線で指導を続けてきました。

(武冨豊さん指導の様子)
「ちょっとした上りで離される、用心しないと。実際のレースは休養と調整期間を置いてからだから」

(武冨豊さん)
「とにかく自分がやることは選手をいかに引っ張り上げるかということで、強くしたい、高い意識を作るためにはどうしたら良いか」

1996年4月に監督となり、2000年のシドニーオリンピックを皮切りに、女子マラソンで5人をオリンピック出場に導いたほか、2010年に、全日本実業団対抗女子駅伝で初優勝を飾るなど指導者としての手腕を発揮しました。

(武冨豊さん)
「できるだけ見て声を掛ける。自分でできることはちょっとでもやる」

モットーの「育てるチーム作り」で成果につなげてきました。

(武冨豊さん)
「特別には何も見てないかも。呼吸とかリズムが変わっていないかとか」

記憶に新しいのは2024年1月、前田穂南選手が女子マラソンで日本記録を19年ぶりに更新。武冨さんはフィニッシュ地点で前田選手を迎えました。

その後、監督を退き、2024年4月からマラソンの専任コーチを務めていた武冨さん。3月末での退任にあたり、「指導者として、充実した33年間でした。今後は山口衛里監督のもと、名門・天満屋女子陸上競技部の活躍を陰ながら応援したいと思います」とコメントしています。

岡山放送
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