2024年に小児がん支援の取り組み「レモネードスタンド」で約200万円の支援金を集めたボランティアサークルの3年目の活動が、3月10日から始まった。

きっかけは小児がんを患ったこと

山形・天童市の県青年の家を拠点に活動するボランティアサークル「nicoこえ」。
イベントなどでレモネードを販売して、その売り上げの一部を小児がん患者の支援に役立てる活動「山形レモネードスタンドプロジェクト」を2023年から行っている。

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2月13日には、2024年の活動で集まった100万円の支援金と、入院する子どもたちが病棟で使うおもちゃ・24時間つきっきりになることがある患者家族への食料支援など、金額にして計200万円ほどを山形大学医学部に寄付した。

小児がんの場合、研究に必要な症例がそろわず薬の開発が進まないことが大きな課題で、贈られた支援金は小児がんの研究費などに充てられる。

「nicoこえ」はレモネードスタンドの活動を2025年も続けることを決めていて、10日、メンバーが集まって3年目のキックオフミーティングを開き、あらためて方針を確認した。

プロジェクトリーダー・平田寧々さん:
このプロジェクトのきっかけとなったのは、私自身が小児がんを患ったことです。

プロジェクトリーダーは自身も小児がんを経験した、大学1年生の平田寧々さん。
小児がんの現状を多くの人に知ってもらい、支援の輪を広げたいと考えている。

活動を始めたころは、関心を持たれずスタンドの前を通り過ぎる人も多くいたが、今では理解が進みレモネードを買うためイベント会場に来る人もいると、これまでの活動の成果を振り返った。

平田さんは「もっともっと『レモネードスタンドを知っていて来ました』『いろんな人に伝えて広げていきます』という人が増えていくと良い。いろんな団体に今後も継続してやっていただけると、3年目にもなるので継続というのも一つの目標」と話した。

10日のミーティングでは、活動に参加する中高生をまとめる「高校生リーダー」も発表された。山形西高校2年の安達和樺さんも、中学生の時に腫瘍ができた経験がある。

そうした中、小児がん支援に取り組む平田さんの姿をテレビで見て、自分も一緒に活動したいと、2024年7月に「nicoこえ」のメンバーになった。

山形西高2年・安達和樺さんは「活動を通して山形県全体で小児がんについて知っている人が増えてきているのではないかと思うと、やりがいを感じてとてもうれしい」と話す。

「1日でも早く子どもたちの病気が治り、再発せず健康にすごしてほしい」。平田さんも安達さんも思いは同じだ。

次のレモネードスタンドの活動は3月30日、山形ワイヴァンズのホームゲーム会場で行なわれる。

(さくらんぼテレビ)

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