「我が国における疾病別の発症リスクと飲酒量」によると、少しの飲酒でも男性は高血圧、胃がん、食道がんのリスク、女性は高血圧、脳卒中(出血性)のリスクが上がると記されている。
例えばビール(アルコール度数5%)で換算すると、純アルコール20gは中瓶(500ml)1本に相当する。

女性の場合、1日11gで脳卒中(脳梗塞)、14gで乳がん、20gで大腸がん、肝がん、胃がんのリスクが上がると明記されている。
男性は1日20gで大腸がん、脳卒中(出血性)、前立腺がん、40gで喫煙者の肺がん、脳卒中(脳梗塞)、60gで肝がんのリスクが指摘されている。
飲むなら生活習慣病リスクを基準に
一般的に女性は男性に比べてアルコールの分解速度が遅く、体重あたり同じ量を飲んでも、女性の方が臓器障害を起こしやすいと言われている。

「アルコールは血中に入って全身に回るので、体質にもよりますが健康へのリスクを伴うことを理解する必要があります。
お酒を楽しむ場合は生活習慣病リスクの基準とされる、1日女性20g、男性40gの数値は守るようにしましょう」
アルコールは食欲を増進させ太る原因となるほか、少しの量でもさまざまな病気を誘発することがわかってきた。
飲む量と食事の内容を意識して賢く付き合うことが大事なようだ。
【図表・イラスト:さいとうひさし】