お酒に含まれるアルコールはどのように分解されるのか。
アルコールは体内に入ると、胃や小腸で吸収され肝臓に運ばれる。
アルコールを最優先に分解
「タンパク質、炭水化物、脂質のエネルギーは体に貯蓄できますが、アルコールのエネルギーは蓄えられないこともあり、最優先で分解されます。
その結果、食事で摂ったエネルギーの代謝は後回しになり、処理しきれなかった分は体脂肪として蓄積されるため、太る原因はアルコールというよりも、アルコールと一緒に摂取した食べ物といえます」

しかし何も食べずにお酒を飲むのは、消化管へのダメージや血中アルコール濃度の急上昇を考えると避けるべきだ。
そこで意識したいのが、おつまみの選び方と食べるタイミング。加藤さんは次のポイントを心掛けると良いという。

【おつまみを選ぶ際のポイント】
・低脂質な枝豆や豆腐など
・アルコールの分解に必要なビタミンB1を含む豚肉
・胃の粘膜を保護するオクラや山芋、食物繊維が豊富な野菜
・揚げ物を食べるなら早めに!アルコールの回りを遅らせる効果がある
1滴でも健康リスクに
一方で、これまで国が提示していた「適度な飲酒量」は過去の話になりつつあるようだ。
厚生労働省が2024年2月に発表した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」によると、これまで「低リスク飲酒」の指標とされてきた、1日当たり男性40g、女性20g(純アルコール量)は見直され、1滴でも健康リスクを伴う疾病があると明記された。