お酒を飲むといつも以上に食欲が湧いてくる経験はないだろうか。
しかも唐揚げやフライドポテトなどカロリーが高めのおつまみを注文したくなってしまう。
実はアルコールと食欲にはしっかりとした因果関係があるのだ。

シメにラーメンを食べたくなるのもちゃんとした理由があるという。
お酒と食欲の関係について、野村不動産ライフ&スポーツの管理栄養士、加藤みづ紀さんに話を聞いた。
脳の満腹中枢が麻痺
「お酒を飲むと食欲が湧いてくることがあります。それはアルコールによって胃酸の分泌が促進され、消化を促す作用が活発になるからです。
もう1つは、脳の『満腹中枢』と呼ばれる空腹感を抑える神経がアルコールによって麻痺するといわれています」
脳の視床下部には「摂食中枢」と「満腹中枢」がある。
摂食中枢は、胃が空っぽになった時に働き食欲が湧くところ。
満腹中枢は食事によって血液中のブドウ糖濃度が上昇することに反応して、食欲を抑える働きがある。

しかしアルコールを摂ることで、この満腹中枢の食欲を抑える働きが弱まってしまうのだ。
そしてアルコールによって胃酸の分泌も増えるので、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が活発になりここでも食欲が刺激される。
この結果、ついつい食べ過ぎてしまうのだが、太る原因にはもう1つ、肝臓の働き方もあるという。