女子高校生を橋から転落させ、殺害した罪に問われている当時19歳の女。
主犯格とされる内田梨瑚被告とともに何をしたのか。
女への被告人質問が行われた。
車の中で立てられた殺害計画
「私は車の中でこれからどうするか、優花と話し合いました。優花は『絶対殺す死ね』と言っていました」(内田梨瑚 被告の供述)
2024年4月、暗い車の中で交わされた言葉。

会話の主は殺人などの罪に問われた内田梨瑚被告と「舎弟」と呼ばれていた当時19歳の小西優花被告だ。
小西被告は起訴内容を認めるも―証言を拒む内田被告
2024年4月、北海道旭川市で北海道留萌市に住む女子高校生が橋から川に落とされ、殺害された事件。
当時19歳の小西被告は内田被告と共謀し女子高校生を車に監禁。
神居古潭のつり橋から川に転落させ殺害した罪などに問われ、裁判が行われている。

これまでの裁判で小西被告は起訴された内容を認めている。
一方、2025年3月3日の裁判では内田被告が証人として法廷に出たものの、一切の証言を拒んだ。

「同じ内容の裁判が控えているのでここでは話したくありません」(内田被告)
内田被告が語る小西被告の当時の様子
当時19歳の小西被告は何をしたのか。
検察側は逮捕後の内田被告の供述証書から、主体的に事件に関わっていたことを明らかにしようとした。
「私は旭川でぼこぼこにするつもりだったので、優花に『やっちゃうつもりだよ』と伝えると、『優花もやりたいです』と言ってきました」(内田被告の供述)
さらに、たどり着いた橋の上では欄干に座らされ必死に抵抗する被害者に対して。
「優花は被害者の足を欄干から放り投げようとして、『梨瑚さん手外してください』『私は足やるんで』といった」(内田被告の供述)

内田被告はこのように、小西被告が積極的に事件に関わっていたと話す。
そのうえで自身は殺害に関わっておらず、橋から立ち去ったあと被害者が落下したと主張している。
証言台に立つ小西被告は何を語るか
4回目の2025年3月4日の裁判。
証言台に立った小西被告は号泣しながら自責の念を語った。

「私は梨瑚さんに命令されてしたこともありますが、私が悪いです。本当に取り返しのつかないことをしてしまいました。いくら謝罪しても許されるべきことだと思っていません」(小西優花 被告)
被害関係者へ何度も頭を下げながら謝罪の言葉を8回も繰り返した小西被告。
弁護人から当時の心境を問われると。
「『落ちろ』『死ねや』と言った時どう思っていましたか?」(弁護人)
「本当に死ねと思っていたか思い出せませんが、橋の欄干に座った危ない状態で『落ちろ』『死ねや』と何度も言ったので殺意はあったと思います」(小西被告)
内田被告に対し「本当のことを話してほしい」
一方、自分を舎弟と呼び行動をともにしていた内田被告が殺害に関わっていないと供述していることについて。
「梨瑚さんの調書を読むと、セリフや行動のすべてが作り話でびっくりして、真実が闇に消されてしまうと思い本当のことを話すことにした。梨瑚さんにも本当のことを話してほしい。それが被害者にできる最低限のこと」
「人の命を奪っておいて私は生きていてもいいのかと何度も思いましたが、この裁判で下された刑に従うことしかできません。今後の受刑生活でも一生涯をかけて自分の犯した罪と向き合い、償います」(ともに小西被告)
裁判は3月5日に結審する見通しで判決は3月7日に言い渡される。