コメの価格が高騰する中、江藤農水相は14日、21万tの備蓄米を放出すると発表した。流通の円滑化を目的とした放出は初めてで、コメの生産地・新潟のおにぎり店は価格が下がることへ期待を寄せていた。
おにぎり店 コメの価格高騰が経営を直撃…
コメの生産をめぐる状況が厳しさを増し、今後も生産コストの上昇が見込まれる中、江藤農水相は14日、去年から続くコメの価格高騰に対し、21万tの備蓄米を放出すると発表した。

現在の価格高騰は一部の業者がコメの在庫を抱え、流通が滞っていることが要因の一つとされていて、今回の備蓄米の放出で流通の円滑化を図ることが狙いだ。
こうしたコメの価格高騰の影響をダイレクトに受けているのがおにぎり店だ。
新潟市中央区のおにぎり店『わっち』のおにぎり。この店では加茂市七谷地区で取れたコメを使っている。

店主の田下廣美さんが注文を受けてからふんわりと握るおにぎりが人気で、この日も「仕事の合間に食べたい」と常連客が訪れていた。
お客に愛される一方で、コメの価格高騰は店の経営を直撃している。
販売店から仕入れるコメの価格は、2024年秋に新米が出回って以降、1.5倍~1.6倍に。
田下さんは「徐々に上がったのではなくて、ボンと上がった。その価格はどこから出るの?という…もう、つらい」と苦しい思いを吐露した。
備蓄米放出に期待も「去年やっていたら…」
こうして利益の減少に直面する中、入ってきた今回の備蓄米放出のニュースに田下さんは期待を寄せる。

「やっぱりやってほしい。価格が落ち着けば、自身の店が産地を特定していたとしても、ほかの価格が落ち着くということは、そこも落ちつかざるを得ないと考えているので、やっぱり早く出していただければ」
一方で、コメ不足が叫ばれてから半年が経っての決断に疑問も残る。
「遅い。全然遅いと思う。去年コメがないと言った時点で即やっていただけたら、ここまでになっていなかったと思う」

「気軽におにぎりを食べてほしい」という思いから、値上げは考えていないという田下さん。備蓄米の放出でコメの価格が安定する日を待っている。
その備蓄米について、江藤農水相は、3月半ばに引き渡しを始めたあと、1週間程度で卸業者に売り渡され、数日から1週間程度でスーパーの店頭に並ぶとの見通しを示している。
消費者が早期に値下がりを実感できるようになるかが大きな焦点だ。
(NST新潟総合テレビ)