長野県北部でこの冬、大雪が続いている。小谷村をはじめとする複数の自治体で除雪費が当初予算を上回り、追加の補正予算を組む事態となっている。観光業にとっては歓迎すべき雪だが、行政側は頭を悩ませている。

除雪費1億円超の追加

小谷村では、2024年12月の累積降雪量が223cmと過去5年で最多を記録。その後も大雪が続き、除雪作業の回数が大幅に増加した。

除雪作業(長野県小谷村)
除雪作業(長野県小谷村)
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当初、村は除雪関連費を3億2200万円と見込んでいたが、予算不足となり、追加分として1億1660万円を盛った補正予算案を2月6日の臨時議会に提出する。

「降ってもらえればありがたい」

除雪業者にとって、大雪は歓迎すべき事態だ。

30年以上、除雪を担う松田建設の松田朋之社長は「うちらとしてみれば冬、仕事がこういう場所でないので、除雪メインでやってるので降ってもらえればありがたいですね」と話す。

行政担当者は困惑気味

一方、行政側は頭を悩ませている。

小谷村役場建設水道課建設係の猪又一光主任は「燃料費はもちろん高騰していますし、凍結防止剤も、もちろん値上がりしているのが要因としてある」と説明する。観光のためには雪が必要だが、これ以上の大雪は困るというジレンマに陥っている。

長野県小谷村
長野県小谷村

小谷村だけでなく、白馬村や大町市、北信地域の市町村も同様の状況で、補正予算を組むなどの対応をする予定だ。

除雪費 補正予算や予備費で対応
除雪費 補正予算や予備費で対応

週末まで影響しそうな「最強寒波」の後も、いつ大雪になるか分からない中、担当者たちは困惑気味だ。

(長野放送)

長野放送
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