1月22日、JR長野駅前で男女3人が刺され死傷した事件で、犯人とみられる男が事件の約1時間前に付近をうろついていたことが明らかになった。犯行の機会をうかがっていた可能性がある。事件後、犯人は南西方向に逃走し、現在も逃亡中である。地域住民の不安が広がる中、長野県警は近隣10都県から約100人の警察官の応援を受け、24時間態勢で捜査を強化している。警察庁が個別の事件でこれほどの規模の応援を行うのは異例の対応で、逃走中の犯人逮捕と「第二の犯行」阻止を目指す。
1時間前から駅構内うろつく
1月22日午後8時過ぎ、JR長野駅前のロータリーで路線バスを待っていた長野市の男女3人が男に次々に刃物で刺された。会社員の男性(49)が死亡し、37歳の男性と46歳の女性が重軽傷を負った。

警察によると、事件の1時間ほど前に白いの布のようなものを頭にかぶった犯人とみられる男が駅の構内などをうろつく様子が複数の防犯カメラに記録されていた。
警察は、襲撃の機会をうかがっていた可能性もあるとみている。
線路沿いの市道を南西方向に逃走か
男は事件直後に刃物を持ったまま駅前の広場をうろついた後、広場に面したホテルの西側にある線路沿いの市道を通って南西方向に逃げたとみられている。

電車やバスなどの公共交通機関を使った形跡は無いという。
不安広がる 小中学生2800人が欠席
犯人が今も逃走していることから、地域住民の不安が広がっている。
長野市教育委員会によると、市内の小中学校76校では23日、在校生全体の1割以上にあたる約2800人が欠席した。内訳は小学生が1800人、中学生が1000人。

市教委は「不安を感じる場合は登校しなくても欠席扱いにしない」としている。
10都県から警察官を派遣
長野県警は警視庁など近隣の10都県から約100人の警察官とパトカー16台の派遣を受け、24時間態勢でパトロールを強化している。

警察庁が個別の事件で100人規模の派遣を行うのは異例の対応で、逃走中の犯人逮捕と「第二の犯行」阻止を目指している。
(長野放送)