タイプが分かったところで、自分がどれに当てはまるのか知りたいだろう。そこで壁を使った簡単なチェック法を紹介したい。

壁を背にして立ち、「かかと」「お尻」「肩甲骨」「後頭部」の壁へのつき方を見てほしい。立ち方のポイントは、必ず股関節と膝を曲げずに体を伸ばすことだ。
ちなみに、「正常」ないい姿勢であれば、かかと、お尻、肩甲骨、後頭部の四つが壁に無理なくつき、腰と壁の間に手のひら1枚分が入るスペースがある。
▼肩甲骨、お尻、かかとは無理なくつくが、後頭部は頑張らないとつかない→「首猫背」。
首や肩の筋肉に過剰な負担がかかっている状態で、肩こりや首の痛み、頭痛、手指のしびれや痛みなどの要因になるという。
▼肩甲骨、お尻、かかとは無理なくつくが、後頭部が壁から離れ、腰と壁の間に手のひらが入らない→「腰猫背」。
この姿勢だと内臓が下がってくるため消化器や泌尿器が圧迫される。逆流性食道炎や便秘、頻尿などの症状が引き起こされる可能性があるという。
▼肩甲骨、お尻、かかとは無理なくつくが、後頭部が離れる。あるいは壁についてもあごが上がる。また、腰と壁の間に手のひら2枚以上のスペースがあく→「背中猫背」。
この姿勢は腰の反りが強いため、慢性腰痛を生じやすくなる。また背中に激痛が走るギックリ背中が起こることもあるという。
自力で改善できることも少なくない
自分のタイプが分かったところで、次はどうすべきか? 高平先生によると、整形外科に通わなくても、改善することが少なくないという。
「例えば整形外科を訪れたとしても『痛いのであれば、痛み止めだしましょうか?』などで終わってしまうこともあり、そんな診察を受けるとストレートネックは治らないと考えている患者さんもいるように思います。しかし、どんなお年寄りの方も諦めてしまうから治らないだけであって、正しいやり方で継続をすれば改善されます」

そもそも高平先生自身も、30~40代の時は論文を書きすぎた影響からか、ストレートネックだったという。