熊本市電は緊急工事のため、1月15日から熊本市中心部の一部区間で運転を見合わせている。2024年の大みそかに発生した脱線を受けての点検で、レール幅が基準値を超えていることが分かったためだという。
脱線受けた点検で26ミリ超え見つかる
1月15日の始発から運転見合わせとなっているのは、熊本市電の水道町電停と辛島町電停の区間。

熊本市交通局によると、2024年12月31日に熊本市役所近くで発生した脱線を受け点検したところ、1月7日に熊本城・市役所前電停付近のレール幅が基準値を26ミリ超えていることが分かったという。

車の通行を妨げない工法を検討していたが、1月14日午後10時ごろの試運転で「安全が確保できない」と判断。15日朝から区間運休を行い、レール幅の調整と固定をする工事を行っている。

このため、熊本市電は健軍町と水道町、辛島町と熊本駅・田崎橋、辛島町と上熊本の各電停の区間で上下線とも折り返し運行となっている。また、熊本市役所側から電車通りへの右折もできない。
「経年劣化も一つの原因」年度内に工事へ
熊本市交通局・運行管理課の荒木敏雄課長は「経年劣化も一つの原因。この区間の施工からは40年経過している」と話す。

熊本市交通局によると、この他にも5カ所で基準値を超えていて、2024年度中に工事を行う方針だ。工事は最長で3日間の見込みで、18日の再開を目指すとしている。
(テレビ熊本)