2024年に運行トラブルが相次いだ熊本市電。1月10日に専門家による最終的な検証報告書が提出された。受け取った大西熊本市長は開業101年の2025年に「新生・熊本市電を作っていく覚悟だ」と述べた。

年間16件の運行トラブル起こした熊本市電

1月10日は検証委員会の吉田道雄会長が熊本市の大西市長に報告書を手渡し、「コミュニケーション不足が目立つ。そこが一番」と指摘した。

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2024年1月以降、運行トラブルが相次いでいる熊本市電。第三者の専門家による委員会が発足し、2024年5月に検証が始まった。

熊本市交通局はその後の委員会の指摘に基づき、監督職員による添乗指導や、新たな安全統括管理者の設置など、できることから採り入れてきたもののトラブルは止まらず、2024年大晦日の脱線事故まで1年間で計16件に上った。

「必要な情報が現場に伝わっていない」

1月10日に提出された最終的な報告書で検証委員会は、独自に行った運転士を含む職員へのアンケートや聞き取りをもとに「運転士の声がトップまで届いていない」と指摘する一方で「必要な情報が現場まで適切に伝わっていない」と問題点をまとめた。

その上で『相互信頼の醸成』や『部署間の風通しの改善』、『意識と行動の改革』などを提言した。

吉田会長は「何やってんだという、非難や攻撃より、むしろ100年を見据えて頑張ってほしいというつもりで申し上げました」と、報告書に込めた思いを述べた。

一方、大西熊本市長は「新生の熊本市電を101年目から作っていくという覚悟で取り組んでいきたいと思っている」と話し、熊本市交通局は提出された報告書を全職員で共有するとしている。

(テレビ熊本)

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