菊池雄星投手が2024年シーズンを振り返り、2025年への意気込みを語った。「非常に楽しかった」と笑顔で語る菊池投手。アストロズでの経験を通じて「まだまだ野球選手としてレベルアップができる」と手応えを感じ、新シーズンへの期待を膨らませている。
日米の年末年始 「年越し感覚」の違い
菊池投手は6年間アメリカに住み、そこでの年末年始の過ごし方について興味深いエピソードを披露した。

「アメリカって年越しっていう雰囲気全くないんですね」と語る菊池投手。アリゾナ州の40度を超える暑さの中で、日本とは全く異なる環境で新年を迎えるという。「アリゾナは本当に正月もおみそかも。どこでもお店やってますし、どちらかと言えば、クリスマスが一大イベントで、そこでみんな終わりって感じで」と、アメリカの年末年始事情を説明した。
「そばを妻が作ってくれるんで、それは食べますけど」と、わずかながらも日本の正月の雰囲気を味わっているなど、日本の伝統は家族で大切にしているという。
アストロズでの経験「強いチームの文化」を学ぶ
2024年シーズン途中でアストロズに移籍した菊池投手。

「強いチームの文化、カルチャーみたいなものを、だから強いんだっていうのをすごく感じました」と、チーム内での経験を振り返った。「選手としてもいいアドバイスをたくさんいただいて、まだまだ野球選手としてレベルアップができる」と、新たな環境での成長を実感している様子だ。
ポストシーズンの熱気 「5万人の観衆が集中」
レギュラーシーズンとは全く異なる雰囲気のポストシーズン。

菊池投手は「5万人の観衆が集中して全員が見てるので、その熱気とか緊張感っていうのはやっぱりレギュラーシーズンとは比べ物にならない」と、その独特の空気感を語った。
「本当にポストシーズンからが勝負だってことをみんな言ってました」と、チームメイトの言葉を引用しながら、来シーズンへの意欲を見せた。
10日間のオフと厳格な自己管理
シーズン終了後、菊池投手には10日間のオフがある。この期間は「10日間だけは何も気にせずに楽しもう」と、家族や友人と過ごすという

しかし、その後は厳格な自己管理に戻る。「1日1日勝負ですから、1日も無駄にしたくない」と語る菊池投手。「現役生活ってのは本当にどこで終わるか分かんないので。1秒も無駄にしたくない」という言葉からは、プロフェッショナルとしての強い意志が感じられる。
家族との時間と息子の成長
菊池投手には息子がいる。「ダディ、ダディって言われてるんですけど、ダディの応援しに毎日球場に来たいって言ってくれる」と、息子の存在が大きな励みになっていることがうかがえる。

「なるべくこう長くメジャーでプレーして、息子にも見せてあげたい」と語る菊池投手。
将来的には「息子が19歳になったときには、まあ高校卒業する頃には僕は47歳ですから。まあ遠い道ですけど、一緒に(プレーする)チャンスはないかな」と、夢を語った。
2025年シーズンへの抱負「ローテーションを守る」
2025年シーズンへの抱負を聞かれた菊池投手は、「ローテーションを守る」と直筆で記した。

「とにかくけがをしないで1年間穴を開けずにローテーションを守るっていうのは非常に難しいことなんですね」と、その難しさを語りつつも、「それをすることがチームにとって僕ができる一番の貢献だと思ってます」と、強い決意を示した。
最後に菊池投手は「33歳になりましたけれども長く10年20年とプレーするところを皆さんにお見せできるように今年1年頑張っていきます」とファンへメッセージを送った。

2024年シーズン、通算32先発で9勝10敗、防御率4.05、キャリアハイの175回2/3を投げて206奪三振を記録した菊池投手。
2025年シーズンは高校の後輩・大谷翔平選手の古巣エンゼルスへの入団が決まりさらなる飛躍が期待される。
インタビュー取材日 2024年11月17日
(岩手めんこいテレビ)