長野県松本市の乗鞍高原にあるスキー場「Mt.乗鞍スノーリゾート」が、一度は今シーズンの営業断念を発表したものの、地元有志やファンの支援により営業することが決まった。3500万円の支援金が集まったが、さらに運転資金が不足しているため、クラウドファンディングを始めた。12月21日の営業開始に向けて、18歳以下のリフト券を無料にするなど、家族連れや若者の来場を促す新たな試みも計画している。
「地域の中核を担う産業」
このほど発表したスキー場運営協議会の山口謙代表は、「この乗鞍を次世代に引き継いでいくことを考えても将来に残していきたい。そして、地域の中核を担うかなりのポテンシャルがある産業だと思う」と、スキー場存続への強い思いを語った。
ピーク時15万人が4万人に減少
1961年(昭和36)にオープンしたこのスキー場は、ピーク時には年間15万人前後の利用者がいたが、スキー離れやコロナ禍、暖冬による雪不足の影響で徐々に減少。昨シーズンは4万人弱まで落ち込み、運営企業が今シーズンの営業断念を決めた。
この記事の画像(3枚)しかし、地元の観光関係者らが「有志の会」を立ち上げ、支援を募ったところ、3500万円もの資金が集まった。
18歳以下リフト券無料の試み
山口代表は、「地域一体となって前へ進んでいきたい。18歳以下無料、恐らく世界初じゃないかなという試みもやってますので、ファミリーで楽しんでいただけたら」と、新しい取り組みへの期待を示した。
運営の主体は企業から「有志の会」などによる「協議会」に移行するが、設備のメンテナンスなど、まだ1800万円の運転資金が不足しているため、クラウドファンディングで追加の支援を募っている。
(長野放送)