一時、熊本県内7つの市と町に大雨特別警報が出されるなどした、一連の記録的な大雨から一夜明けた8月12日には、被害の全容が徐々に明らかになってきた。熊本・八代市では地区の裏山が崩れ土石流が発生、道路や住宅に土砂が流れ込んだ。

土石流は数百メートルに渡って発生か

八代インターチェンジから北東に、直線距離で約2.3キロ程の八代市興善寺町。土砂は地区を流れる大谷川や生活道路を覆いつくした。

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『土砂ダム』となり流れを遮られた川の水は、道路を伝って地区の下にある小学校へと流れ込んだ。住民は「もう滝のようにバーっと来た」や「小屋のシャッターもバーと外れて、中に入ってきて。炊事場も、私の背丈くらいに埋まっている。冷蔵庫も洗濯機も浮いた」と話す。

土石流は数百メートルに渡っていて、住民によると、堆積した土砂は高いところで2メートルを超えるという。

リフォームしたばかりの終の棲家が…

加来啓治郎さんと美和子さん夫妻の自宅です。加来さん夫妻は避難し無事だったが、リフォームしたばかりという終の棲家になるはずだった家は、変わり果てた姿に…。二人は肩を落としながらも、片付けに追われていた。

妻の美和子さんは「晴天の霹靂、びっくり、まさかわが身。この地に住んでていいのだろうか、昨日の夜も住めるかな…という話もした」と今後の生活に不安をこぼす。

住民によると、この土石流でけがをした人はいないという。また、12日午後から重機による土砂の撤去作業が始まった。

また、熊本県は12日に八代市興善寺町のほか、八代市泉町下岳でも土石流が発生したと発表した。

(テレビ熊本)

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