子育てに夫婦関係、金銭面など多くの人が抱えている悩み。こうした悩みを誰にも知られることなく気軽に相談してもらおうと、新潟県三条市は12月、インターネット上の仮想空間“メタバース”を活用したお悩み相談会を始めた。悩みを相談する相手はアバター相談員だ。

“メタバース空間”で気軽に悩み相談!

三条市が民間企業とタッグを組んで実証実験を行っているのが、インターネット上の仮想空間“メタバース空間”を使ったお悩み相談会だ。

“メタバース空間”でお悩み相談会
“メタバース空間”でお悩み相談会
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三条市地域経営課の山屋雄輔係長は「三条市では、今年7月からメタバースなどの先端技術を活用して、誰一人取り残さない街づくりというものを検討している」と話す。

相談会では、パートナーとのふだんの会話や価値観の違いからくる不安。夫婦の距離感や気持ちのすれ違いからくる悩み。そして、反抗期を迎えた子どもに対する接し方など、家族関係の悩みについての相談を受け付けている。

様々な悩みを受け付け
様々な悩みを受け付け

相談を受けるアバターとして、カウンセラーやメンタリストなどの専門相談員が常駐!メタバース内の会話は他の人に聞かれることがないよう対策も講じられている。

専門相談員は「離婚相談ではないが、引きこもりの方とかそういう方というのは、メタバースやアバターでなら話せるという人もけっこういらっしゃる」と、その現状について話す。

文字のみのやりとりもOK
文字のみのやりとりもOK

相談は会話だけでなく文字のみでのやりとりも可能で、専門相談員だけでなくAI相談員もいることから、人と話すことが苦手という人など、様々な事情に合わせた相談体制が整っている。

「物理的・心理的な障壁低く」

山屋係長は「性別・住んでいる場所・年齢など、そのような物理的な障壁を感じることなく、ふだん対面だと相談できないようなことも話せるという心理的な障壁を低くする効果もあると考えている」と期待を寄せる。

匿名性が高く、自分の好きな時間にアクセスできるメタバース空間。今回の相談会の評判などをもとに、三条市は本格的に活用するか判断する方針だ。

(NST新潟総合テレビ)

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