電機大手のシャープは29日、スマートフォンの新機種「AQUOS R9 pro」を12月上旬に発売すると発表した。

新機種の主な特徴は、5030万画素の高精細カメラシステムが搭載されていることに加えて、独自の生成AIが、通話中に出てきた言葉に応じて、関連する情報を自動で表示したり、メモとして保存する「電話アシスト機能」がある。

シャープによるスマホへの生成AI搭載は、留守番電話の内容を自動で要約できるタイプが、7月に発売されたばかりだ。

一方で、アップルやグーグルといった海外の大手IT企業が、生成AIによるオリジナルの絵文字や画像を作れるスマホを既に発売していて、国内市場を占める割合でも圧倒的に優位な状況だ。

こうした中、シャープが新機種を発売した狙いについて、シャープ・ユニバーサルネットワークビジネスグループ長の小林繁氏は「数で競うような状況ではない」と、市場での劣勢を認めた上で、「(スマホを使用するにあたり)絵を作るといった機能よりも、会話する楽しみが一番大事だ。シャープができる得意分野に生成AIを導入していくとどうなるのか、そこにベストを尽くすことでブランド効果も非常に大きい」とシャープなりの戦い方を強調した。

日本メーカーが劣勢に立たされているスマホ市場で、今後、いかに存在感を発揮できるのかが注目される。
※写真提供:シャープ

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