10月27日の衆議院議員選挙で9回目の当選を果たした立憲民主党の泉健太前代表。

立憲民主党 前代表 泉健太さん
立憲民主党 前代表 泉健太さん
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議席を大幅に増やして、与党を過半数割れに追い込んだ立憲民主党は、今後どのような戦略を描いているのか、詳しく聞いた。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:おかげさまで50議席というかなり大きな力をいただいたと思います。残念ながら大阪は一つも取れないということではありましたが、全国的には自民党の政治に変わる受け皿という形で、皆さんにご支持をいただいたと実感しています。

■50議席伸ばす大躍進 政治を変える「新たなスタートライン」に立つ

50議席伸ばして148議席となる大躍進を遂げたことについて、泉健太さんは「新たなスタートライン」だと言う。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:今どういう立ち位置かというと、『新たなスタートライン』に立ったということです。148議席というのは多少“中途半端な数字”で、自民党に勝ったわけではない、150を超えたわけでもない。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:もし自民党を上回るような首班指名を受けようと思うと、かなり多くの政党の支援をいただかないといけない。この協議というのは相当大変なんです。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:自公で過半数を割ったとはいえ、今われわれは本当に丁寧に、維新さんや国民さんに、まず1回目の首班指名は各政党それぞれ代表者を書くと思いますが、そこから2回目の決選投票になった時に『石破さん』と書くのか、『野田さん』と書くのかが問われます。 そこはぜひ『野田さん』と書いていただいて、政治を変えると歯車を進めていただきたいという意味で、『新たなスタートライン』と書かせていただいたということで。

■街の人は「ほなやってみって感じ」「議席増やしてもうまくいくとは思われない」

立憲民主党に街の人はどんなことを期待しているのか聞いてみました。

50代:野党が今回、ある程度力をつけたので、今後のためにいい政策を打ち出してほしい。

60代:期待してもねえ。選挙の時に(政策を)言うけど、別に何も変わってないし、『ほなやってみ』って感じです。

70代:どちらかというと不安ですね。(議席)増やしてもうまくいくとは思われないです。

70代:給付もする。税金も減らす。言うてはるけど、どうしたらそういうふうにできるのか、説明してもらえたら安心する。

30代:これから子供を持つ身としては、子育て世代に手厚い政策が増えたらうれしい。

街の人たちからは、
・躍進は妥当だと思う。政治を変えてほしい
・物価高を抑えて生活を豊かにしてほしい
・選挙の時はいいこと言うけど『ほなやってみ』という感じ
・政治に関心がなくなっている。誰がやっても一緒
といった声があった。これからの実行力が問われているといえそうだ。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:まず政治を変えてほしいというところ。今回、自公過半数割れになりましたから、やっぱり政治改革をもう1回やり直す。10年後の領収書の公開とか、政策活動費をいまだに使うとか、そういうことはもういい加減やめないといけないということ。 われわれとしては、改めて政府に対して、自民党に対して、政治改革のやり直しを要求していきたいと思います。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:物価高については、選挙の時というよりも、私と岸田総理が6月に党首討論したときに、いったん自民党政権がやめたエネルギー手当を復活するべきだとこちらが提案して、実は8月から復活したんです。 自民党さんの方は旧統一教会問題と政治改革で、なかなか機能しなくなっていて、その時に具体的な提案をこちらから出して実現している。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:ある意味もう立憲民主党の方が政治を主導し始めているということも言えると思います。これは誰がやっても一緒ということではなく、お金を儲けることに一生懸命になりすぎた政治を、われわれは野党みんなで変えようとしています。 この機会を捉えて、今回どれだけ自民党の政治から新しい政治に転換できるか、そして来年には参議院選挙もありますので、そういうところも大事になってきます。

■野田首相誕生に向け「これから各党に具体的にお願いを」

立憲民主党中心の政治になっていくのかどうか、気になるのが内閣総理大臣を決める「首班指名」だ。石破首相になるのか、それとも野田代表になるのか。決選投票になる可能性もある。

過去の主な連立政権を振り返ると、特に注目なのが、1993年に誕生した細川政権で、日本新党、日本社会党、新政党、公明党、民社党、新党さきがけ、社会民主連合、民主改革連合の8党派が結束して非自民・非共産政権を実現させている。

連携関係を築くのも本当に大変だということだが、自公過半数割れの状況で、野田代表をどうやって首相にしていくのか、どのような戦略を描いているだろうか。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:与党・自公でとったのが215議席です。野党側が250議席で、総数としては野党の方が多い状況です。 1回目の首班指名では、それぞれの代表を書くけれども、決戦投票となれば石破さんか野田さんかという選択になる。その時に白票を出したり、退席をしてしまったら、その票はなくなってしまうわけです。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:やはりそこは政治改革を進めるという意味で、あるいは物価対策を進めるという意味で、われわれとすれば『ぜひ野田さんに』と。 私は直前まで代表でしたが、私がもし代表であっても当然皆さまに協力のお願いをして、『2回目はぜひとも私に書いてほしい』とお願いします。野田さんもおそらくこれから各党に具体的にお願いをして回ることになると思います。

■「信を問う」と石破首相が始めた選挙 過半数割れになると「国政の停滞を招いてはいけない」

共同通信社 編集委員 太田昌克さん:今回の選挙なんですけど、そもそも石破総理は、予算委員会やるって言ったのにやらず。能登の皆さんが大変な中、石川3区の小選挙区で自民党は落ちているんですよね。 『信を問う』と言って始めた選挙で、信を問うた結果、半数以上の国民がノーを突きつけている。だけど28日午後2時からあった総理の記者会見を聞いてると、『国政の停滞を招いてはいけない。内輪の論理でもめてはいけない』と延命策なんです。総理の話をお聞きになられてどうですか?

立憲民主党 前代表 泉健太さん:やっぱり響かなくなっているというのが、まず感じます。総理自身がむしろ内輪の方に話がいってしまっていて、大局を見えていないんじゃないかと感じましたね。

共同通信社 編集委員 太田昌克さん:そうなりますとやっぱり野党で束を作らなければいけない。場合によっては国民、維新が自公にすり寄っていくかもしれない。これを防ぐためにはどうされますか。泉さんは国民の玉木さんと特別の関係もお持ちですよね。

立憲民主党 前代表 泉健太さん:私もそこはしっかりと、自民党に協力せずに、野党側でやろうよという話はさせていただいています。 先ほども吉村知事とも一緒だったんですけれども、自民党にくみするようなことはないと彼自身は言っていたんですね。国政と地方で住み分けしてるとはいえ、吉村さんは共同代表でもありますから、やはり維新さんにも与党に手を貸すということではなしに、ちゃんと政治改革をする側で、立場を貫いていただければありがたい。

今後、政権交代は果たされるのだろうか。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年10月28日放送)

関西テレビ
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