「身近な人には生活のサポートもしていただきながら、患者と医師のコミュニケーションのサポートもしていただきたいのです。
今の治療法やご自身のライフスタイルなどを医師にうまく伝えられない患者さんが多くいらっしゃいます。身近な人が診察時などに間を取り持っていただくことで、患者さんを後押しできると思います」
病気への理解が進めば患者も過ごしやすい環境に
また、皮膚に症状が現れることや、かゆみを伴うことで、乾癬の患者は生活の質(QOL)に悪影響を及ぼしているといった報告もあるという。
「乾癬の患者さんは皮膚に症状が出るため、見た目や人目を気にしてしまいます。かゆみを伴うこともあり、コントロールできないと勉強や仕事に集中できないなど、社会生活に影響も出てしまいます。また、人目を気にしてしまうことで、人とのコミュニケーションを避けてしまうなど、さまざまな悩みを抱えているのです」

アムジェンもこれまで啓発活動を行っている。そのひとつ、WEBサイト「乾癬パートナーズ」では、病気の正しい理解や患者の声などの情報を発信してきた。
患者自身や周囲の人が疾患を理解するための情報から、乾癬という疾患はどのような病気なのかを理解してもらうものまでさまざまある。

皮膚に症状が現れたりすることから「うつるんじゃないか」と周囲が考えてしまったり、乾癬(かんせん)という言葉から、「感染」だと誤解され、「うつるもの」と思われてしまうこともあるようだ。
アムジェンの小川さんも「明確に、うつらない病気だとハッキリしています」と話すように、乾癬は「うつらない」。
「乾癬という病気を多くの方に知ってもらうこと。そして、病気の理解をしてもらう活動をしています。もちろん、すぐに何か行動してくださいというわけではありません。ただ、正しく病気を理解することが、乾癬の患者さんにとって過ごしやすい環境につながると考えています。そして、もう一つは、皮膚に異常を感じた際は、医療機関で受診してください、ということもお伝えしたいと思います」
乾癬パートナーズ:
https://www.kansen-partners.jp/