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#プロジェクトの裏側 #AI #ネットワークカメラ


株式会社ラネット(以下「ラネット」)は、2002年に株式会社ビックカメラの子会社として創業し、国内主要キャリア向けにモバイル通信機器を中心とした通信事業を展開してきました。2022年4月より新規事業としてネットワークカメラサービス「キヅクモ」の提供を開始しました。

本ストーリーでは、通信とは異なる新しい軸で事業を展開した背景と、「キヅクモ」にかける想いをお伝えします。


開発のきっかけは、社会情勢の変化に伴うニーズの高まりに応えるため。米国大手企業のネットワークカメラを日本向けにローカライズして提供

ラネットが新規事業を模索することになったきっかけは、モバイル事業やMVNO事業に続く「第3の柱」となる事業を立ち上げるためでした。私たちの企業ビジョンである「モバイル通信で新しいワクワクを生み出し、人と未来をつなぐ架け橋となる」をさらに具現化し、事業基盤の活用と組織力の向上により、さらなる進化と新たな可能性に挑むというコンセプトを掲げ、新規事業への挑戦を進めました。


新たな事業の軸を模索する中で、労働人口の減少に伴う人手不足、社会情勢の変化、そしてIT技術や通信環境の進化に着目しました。これらの背景から、混雑状況の把握や不審者の検知といった遠隔監視ソリューションに対するニーズがさまざまな業界で高まっていることを確認できました。


AIを活用したネットワークカメラの導入は今後ますます進むと予想され、ラネットは2022年4月、こうしたニーズに応える形でネットワークカメラサービス「キヅクモ」をリリースしました。


「キヅクモ」は、米国の大手スマートホーム企業Alarm.com社が開発したネットワークカメラソリューションを日本市場向けにローカライズし、自社ブランドとして提供する初めての試みです。このサービスは防犯のみならず、業務の効率化にも寄与することを目指しています。


名前の由来でもある「気づかせる」機能で、異常に即時対応できる体制と、店舗の業務改善支援を提供する

「キヅクモ」の最大の特徴は、事前に設定した状況に応じてリアルタイムで通知する「気づかせる」機能にあります。従来のカメラは事後に映像を確認する役割が中心でしたが、キヅクモは異常が発生した瞬間にアラートを送信し、人が即座に対応できる体制を提供します。また、マーケティング機能としても、人数カウントによる人流の把握や、ヒートマップを活用した人気エリアの可視化などにより、店舗運営における業務改善を支援します。この「気づき」の機能を重視し、「気づく」+「クラウド(雲)」から「キヅクモ」と命名しました。


用途は「防犯」だけに限らない。人手不足の日本市場に大きなメリットとなる

ラネットが「キヅクモ」をリリースするにあたり、最も重視したのは日本市場での実用性です。市場調査の結果、防犯カメラはすでに多くの企業で導入されているものの、その用途が「防犯」に限られているケースが多いことがわかりました。人手不足が深刻化する中で、監視システムが防犯だけでなく、業務サポートの役割を果たすことは、企業にとって大きなメリットとなると考えています。


AIを活用した動体検知技術の精度向上により、例えば「人が映ったら通知」といった無駄なアラートを排除することができ、クラウドとローカルの録画機能を使い分けることで、ネットワーク負荷を最小限に抑えつつ、安定したサービスを提供できます。

日本市場への最適なソリューションの提供に向けた課題と努力

キヅクモの日本市場への導入では、特にリソースの不足が大きな課題でした。少数精鋭のチームが営業活動から現場調査、設置工事までを自ら担当し、複数業務の同時処理が常態化しました。この厳しいスケジュールはチーム全体の体力を大きく消耗させ、協力して乗り越える必要がありました。


また、技術的な優位性やコスト効果に自信を持ちながらも、顧客への効果的なアピールと認知拡大の課題に直面しました。特に、マーケティング機能に関しては、海外でも実績が少ない状態で、日本市場における初の導入事例となるため、手探り状態での挑戦でした。


加えて、海外開発のUIを日本市場に合わせてローカライズする作業も重要な課題でした。関係企業との綿密な協議を経て、日本の使用環境に合わせたUI改善を実施しました。特に操作のしやすさを重視し、ユーザーにストレスを与えないインターフェースを実現するための調整が求められました。


さらに、日本市場特有のニーズに応えるため、機能の追加も行いました。初期段階では備えていなかった録音機能の実装は、顧客の要望に応える重要な決定であり、競争力の強化にもつながりました。Alarm.com社と何度も交渉を重ねた結果、実装が実現し、今では多くの顧客に利用されています。


これらの努力を通じて、キヅクモは単なる技術提供だけでなく、日本市場向けの最適なソリューションの提供に尽力し、顧客のビジネスニーズに合わせた価値を提供しています。

「キヅクモ」は防犯カメラの枠を超えて、日本市場にポジティブな変革をもたらす存在となることを目指していく

「キヅクモ」は単なる防犯カメラに留まらず、従業員の業務をサポートし、より効率的な業務環境の提供を目指しています。これにより、従業員は本来の業務に集中でき、企業全体の生産性向上に大きく貢献します。


ラネットは今後も、Alarm.com社との協力を強化し、新機能の追加やサービスの改善を通じて、「キヅクモ」が日本市場においてさらに多くの企業に利用され、ポジティブな変革をもたらす存在となることを目指し、進化を続けていきます。


(関連リンク)

キヅクモ公式サイト:https://kizukumo.com/

株式会社ラネット:https://www.ranet.co.jp/








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