関東で相次ぐ“緊縛強盗”。16日、新たに狙われたのは周りを畑に囲まれた一軒家だった。

出血を伴うほどの暴行…現金約20万円を強奪

千葉・白井市で16日、70代の母親と40代の娘が縛られ、暴行を加えられたうえ、金品を奪われる事件が発生した。現場は、あたりに民家がなく、街灯がないため夜になると恐らく真っ暗になると思われる場所だ。

70代の母親と40代の娘が縛られ、暴行を加えられ金品を奪われた事件が発生した現場
70代の母親と40代の娘が縛られ、暴行を加えられ金品を奪われた事件が発生した現場
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事件は、一連の“闇バイト強盗”と同様、“就寝時間帯”を狙った犯行だった。

16日午前5時ごろ、「強盗です。寝ている間に目隠しをされて体を叩かれたり、お金を請求された」と被害者本人から110番通報が入った。

警察によると、複数の男が現場の住宅に侵入したのは午前3時半から4時の間で、当時、玄関のカギはかかっていたという。被害者親子は別々の部屋で寝ていて、男らから顔などに出血を伴うほどの暴行を受けたという。

そして男らは「金はどこだ」と親子を脅すと、家の中にあった金庫やバッグの中から現金約20万円を強奪した。

「悲鳴も何も聞こえない場所」車も奪われる

しかもそれだけではなかった。

犯人たちは自分たちが乗ってきた車に加え、この家の車を奪い、2台に分かれて逃走したという。

被害に遭った親子は命に別条はないものの、母親が左手の小指を骨折する重傷だ。

のどかな田園地帯で起きた凶悪事件に、事件現場周辺に住む人は不安を隠せない。

「(被害者は)いい人だよ、お母さんも、働き者でさ。家の周りでいつも草刈りやったり。娘だって話するよ。まさかね、こんな所でそんな事件起きるとはさ」

「(現場は集落から離れた)奥だから悲鳴も何も聞こえない、だから一番狙われやすいよね、女性2人しか住んでないし」

犯行前にコンビニに複数人集合し“テープのようなもの”を購入

8月下旬以降、関東各地で相次いでいる強盗事件の多くに関わってるとみられる“闇バイト”。

8月下旬以降、関東各地で相次ぐ強盗事件の発生場所
8月下旬以降、関東各地で相次ぐ強盗事件の発生場所

今回の白井市の事件でも、実行役が闇バイトで集められたかのような“痕跡”が浮かび上がってきた。

事件現場から600mほど離れたコンビニエンスストアで、犯人らは犯行前に、飲み物に加え“テープのようなもの”を購入していたとみられている。

16日、売り場周辺では、警察による鑑識作業が丹念に行われていた。

犯行時間帯の前には、このコンビニに複数人が集まっていたとの情報があり、男らがここで集合したのちに、犯行に及んだ可能性もあるとみられている。

また、被害者は男らが電話で何者かの指示を受けながら犯行に及んでいたと証言。この事件も現場での実行役と指示役によるものなのか。

警察はその構図の解明を急ぐとともに、逃走を続ける実行犯の行方を追っている。
(「イット!」10月16日放送より) 

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