神奈川・茅ヶ崎市の海岸で10日、アメリカ海軍のヘリコプターが不時着した。不時着は「予防着陸」だったと発表されており、機体の細部に問題があった可能性が指摘されている。乗員3名に怪我はなかったという。
通行人からの通報「ヘリコプターが砂浜に着陸している」
神奈川・茅ヶ崎市の海岸で10日午前11時6分頃、アメリカ海軍のヘリコプターが不時着した。

その後、通行人の男性から午前11時15分頃、茅ヶ崎市の「ヘッドランドビーチ」で「ヘリコプターが砂浜に着陸している」と消防に通報があった。
不時着したヘリコプターは、アメリカ海軍厚木基地所属の機体で、厚木基地によるとこのヘリコプターには3人が乗っていたが、怪我人や巻き込まれた人はいなかったという。

現場には一時、アメリカ軍関係者の他、警察、消防などが駆け付けたが、ヘリコプターの周辺にはコーンが置かれ、関係者以外は近付けない状況になっていた。
ヘリコプターは不時着から約4時間後の午後3時頃、現場の海岸から飛び立った。
すぐそばには小学校、人気観光地も
ここからは、フジテレビ・立石修解説委員室長が詳しく解説する。

宮司愛海キャスター:
ヘリが不時着したのは、アメリカ軍の厚木基地から南に16km付近にある茅ケ崎駅からほど近いビーチです。すぐそばには住宅街、小学校、中学校もありました。不時着した際の映像を見ると、江の島が映っており、その先には人気観光地・鎌倉もあります。今の時期も、サーフィンを楽しむ人がいる場所となっています。

青井実キャスター:
一歩間違えれば重大な事故になっていました。地元の人も不安ですよね?
立石修解説委員室長:
地元住民も現場を見に来ており、関心が高いことが分かります。在日米軍司令官は、8日に交代したばかりでした。時j元市民の安心、安全をしっかり考えて任務に当たって欲しいと思います。
専門家が解説…考えられる2つの可能性とは
青井キャスター:
アメリカ軍厚木基地は、危険を避けるためにあらかじめ着陸する「予防着陸」と発表しています。

宮司キャスター:
想定されるトラブルについて、元自衛隊統合幕僚長の河野克俊さんによると「事故やエンジントラブルなど緊急的な理由ではなさそう」との見方でした。考えられる可能性は「機体に損傷がなくても細部に問題があった可能性」や「何かしらの警報が鳴った可能性」があるとのことです。ただ、それも誤作動の可能性もあるとのことでした。詳しい原因はまだ分かっていません。
一方でこのヘリは、不時着する際に地上にいる人に知らせることが出来ないそうです。機長やクルーが、人がいないことを確認して着陸するということで、今回市街地を避けて砂浜に着陸していることから、時間に余裕があったと考えられるということでした。
青井キャスター:
サーファーの人などがいて、怖いですよね。
SPキャスターパックン:
実は横須賀に所属する空母航空団は、8月にアメリカ・ネバダ州で訓練している時に、今回の機体と近い種類のヘリ2機が、事故を起こして10人が怪我をしているんですよ。このような事故を減らすための訓練でもあるんですが、出来るだけ住民から遠いところでやって欲しいなと思います。
(「イット!」10月10日放送より)