10日午前11時過ぎ、神奈川・茅ヶ崎市の海岸でアメリカ軍のヘリが不時着した。
現場から住宅があるエリアまでの距離は、約200メートルだった。
「サーフィンやっている人がいたら何らかの被害も…」
付近の住民が撮影した不時着直後のヘリコプターの映像では、メインローターと後方のテールローターはまだ動いている。
この記事の画像(10枚)現場は神奈川・茅ヶ崎市の海岸。午前11時すぎのことだった。
不時着直後を目撃した住民:
何か大きな音がするなと、見上げても何も見えなかったので、たぶんすごい低空で飛んでいたんでしょうね。最初は一生懸命、何かをやっているようだったが、途中からあきらめて降りてきた。
不時着したのは、アメリカ海軍厚木基地所属のヘリコプター。
周りにはアメリカ軍の関係者とみられる人の姿があり、機体に上るなどしてローターの確認作業に当たる様子が確認された。
現場には、警察や消防も駆けつけたものの、ヘリ周辺にパイロンが置かれた後は、軍関係者以外は近づけない状況となった。
当時ヘリには3人が乗っていたが、ケガ人はおらず、巻き込まれた人もいなかった。
現場から住宅があるエリアまでの距離は約200メートル。
周辺は、サーフィンを楽しむ人が多く訪れる場所だ。
サーファー:
いつも(サーフィンを)やっているので、ちょっと驚きを隠せないです。よくあそこら辺に行きます。
サーファー:
もうちょっと波がある日で、サーフィンをやっている人がいたら、何らかの被害がでていた可能性があるかなと。
なぜ、アメリカ軍のヘリコプターはこの砂浜に不時着したのだろうか。
今回不時着したのは、目標物の探知や追跡、物資の輸送などさまざまな用途に使われる「MH-60R」というヘリコプター。
2014年にFNNが厚木基地の一般公開を取材した際にも、機体が展示されていた。
アメリカ海軍厚木基地によると、不時着した理由は「予防着陸」。
これは天候の悪化やエンジンの不調など、何らかのトラブルが起きた際、不測の事態に備えて行う着陸のことだ。
アメリカ軍のヘリコプターは、約2か月前にも、神奈川県の海老名市で田んぼに不時着したばかりだった。
この日の不時着を受け、中谷防衛相は次のように述べた。
中谷防衛相:
米軍機の運用に際しましては、安全の確保が大前提と考えておりまして、米側に対して安全管理に万全を期すように求めてまいります。
ヘリコプターは、不時着から約4時間がたった午後3時頃、現場から飛び立った。
(「イット!」 10月10日放送より)