疲れて帰宅した日は、一刻も早くお風呂に入りたい!でもそんな生活を実践している人は、約3割だということが分かった。

花王株式会社が行ったのは、帰宅後の入浴に関するインターネット調査(2024年8月、全国の20~50代の男女1000人、夜間に入浴する習慣があり、週2回以上湯船に浸かる人が調査対象)。
毎日「帰宅後すぐ入浴」は少ない?
調査によると、毎日、仕事や遊び・買い物などから帰った直後に入浴している(食事や家事などよりも先にお風呂に入る)人は、27.1%。
食事の後や寝る前などに入浴しているという人は、48.5%だった。

帰宅後すぐに入浴する人の方が少ないようだが、毎日ないしできる日には帰宅後すぐ入浴している人のうち、76.0%が「夜の時間の過ごし方の満足度が高い」と回答。
「お風呂の後、自分の趣味に没頭できる。趣味の時間が終わったらすぐ寝られるのもメリット(20代男性)」といった声や、「お風呂上がりのビールが美味しい(20代女性)」といった声も挙がっている。

また「帰宅後すぐの入浴をした翌日は、パフォーマンスが向上する(大いに向上する・やや向上する)」と答えた人は48.4%。
「変化はない」が44.5%で続いたが、約半数が早めの入浴をした翌日にもメリットを感じている事がわかった。
嬉しい効果がありそうな「帰宅後すぐの入浴」だが、毎日実践している人が約3割というのは少ないようにも感じる。花王の担当者に、今回の調査結果の受け止めについて聞いた。
年齢が高くなるにつれて「すぐ入浴派」増
――この調査を行った経緯は?
花王株式会社は、これまでも「お風呂に入る価値」の啓発、拡張を目指し、様々な活動を行ってきました。今回は、その一環として、一日の終わりに入るお風呂の“タイミング”に着目し、夜早めの入浴がもたらすメリットを様々な角度から紹介することで、改めて“お風呂”に対する意識を向けてもらうきっかけを作りたいと考えました。
議論の過程で「実際には、帰宅後早めの入浴をしている人の方が少数なのではないか?」という仮説が上がり、実態把握のために本調査を行うことにしました。
――「帰宅後すぐに入浴する」人の数は、世代間で差はあった?
「毎日帰宅後すぐの入浴」をされている方は、50代(30.2%)>40代(28.5%)>30代(27.3%)>20代(21.8%)という結果でした。特に20代では「帰宅後すぐの入浴」が少ない傾向が見られました。
別の調査ではありますが、若年層や単身世帯では湯船に浸かる頻度自体が少ない傾向にあるため、“毎日”となると実践者が少なくなる傾向にあると考えております。
「入浴価値」の啓発・拡張の取り組みを続ける背景には、若年層の湯船入浴率の低下も向き合わなければならない課題のひとつと捉えております。

――「毎日、帰宅後すぐ入浴する人は全体の3割」この数の受け止めは?
「毎日、帰宅後すぐの入浴をしている」という人は、事前の社内聞きまわりなどでも少数派であることが予測できていたため、ほぼ想定通りの結果となりました。
一方で「翌日のパフォーマンスが上がる」と回答された方が半数いたことについては、想定以上に多かったと感じています。入浴タイミングと翌日のパフォーマンスの関係が認識の中で紐づいている方は少ないと考えていたため、ここまで結果に出ることは想定していませんでした。
調査結果が出てから、調査の監修をいただいた早坂信哉教授(東京都市大学 人間科学部)に、「睡眠の質」という点でも繋がりが考えられるとコメントを頂いたことで、弊社としても改めて入浴の価値を実感する結果となりました。