この秋、福島県の県南地方を楽しく回ることができるスタンプラリーが始まった。それが「神社めぐり」ならぬ「狛犬めぐり」の旅。子どもも大人も興味をひかれる仕掛けが用意されていた。

狛犬がしゃべる!?

神社の前に置かれている狛犬。神社を邪悪なものから守ると言われるが、その声を聞いたことはあるだろうか?
「やあ!鹿島神社へようこそ!」…実はこれ、2024年10月から福島県の県南地方・9市町村で始まった取り組みで、狛犬の近くに設置されたQRコードを読み込むと声を聞くことができる。

近くに設置された看板のQPコードを読み込むと声が聞ける
近くに設置された看板のQPコードを読み込むと声が聞ける
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CVは梶裕貴さん

声の主は、人気アニメ「進撃の巨人」で主人公の声を務めた梶裕貴さんが担当している。「俺は1903年、”東北のミケランジェロ”と言われた石工の小松寅吉に作られたんだ」「流れるような毛の表現、見る角度で表情が違うといった、とても高度な技術で作られてるぞ」といったように、”しゃべる狛犬”は自らの生い立ちや観光情報を教えてくれる。
10月に白河市で開かれた発表会では、鈴木市長もこの声を絶賛していた。

CVは梶裕貴さん
CVは梶裕貴さん

良質な石と有名石工 魅力を伝える

狛犬は、ライオンが起源とされる想像上の生き物。県南地方では、良質な石が採掘され、狛犬をつくる有名な石工を数多く輩出した。
そこでその魅力を知ってもらおうと、”おしゃべり狛犬”をめぐるスタンプラリーが企画されたという。

小松寅吉の最高傑作とも言われる狛犬(福島・白河市東 鹿嶋神社)
小松寅吉の最高傑作とも言われる狛犬(福島・白河市東 鹿嶋神社)

ふくしま県南観光推進協議会の増田真泉さんは「神社に行ったときに、狛犬を目にする機会があると思うが、なかなかじっくり見るというのはないと思う。精密な細工などを、じっくりいろいろな方に楽しんでいただきたいと思い、事務局で企画しました」と話す。

それぞれ異なるキャラクター

県南地方に約300対あると言われる狛犬。今回は、そのうちの20の狛犬がおしゃべりする。狛犬の歴史や作りの違いだけでなく、それぞれに異なるキャラクターも楽しめる。

狛犬の特徴によってキャラクターが変わる
狛犬の特徴によってキャラクターが変わる

ふくしま県南観光推進協議会の増田さんは「今回の声優さんは、大人から子どもまで、ご覧になられるようなアニメにも多数出演しているので、ぜひそういった方にも今回の企画を楽しんでいただけたらと思います」と話した。

2025年1月24日まで開催

「ふくしま県南おしゃべり狛犬探訪の旅スタンプラリー」は、2025年1月24日までの期間限定で開催されている。おしゃべり狛犬と会える神社は、9市町村に幅広く配置されていて、県南地方をぐるっと回れるようになっている。

県南地方を巡るスタンプラリー
県南地方を巡るスタンプラリー

参加するには、メールアドレスの登録が必要。チラシや狛犬付近に設置された看板のQRコードを読み取り登録を。
7個のスタンプを集めて応募すると、狛犬がデザインされた手ぬぐいや大堀相馬焼の狛犬などオリジナルグッズが抽選で当たる。

それぞれ特徴が違う狛犬
それぞれ特徴が違う狛犬

なお神社なので、狛犬に怒られることがないように社殿の参拝などもお忘れなく。おしゃべりな狛犬たちを探しに、県南地方を散策してみてはいかがだろうか?

(福島テレビ)

福島テレビ
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