山形・酒田市にゆかりのある、パリ五輪レスリング金メダリスト・元木咲良選手の祝賀会が9月29日に開かれ、パリの興奮が冷めやらぬ夜となった。

父・康年さんが酒田市出身

世界一の証「金メダル」を首から下げ、酒田市で開かれた祝賀会に臨んだ元木咲良選手。

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元木選手は8月に行われたパリ五輪レスリング女子62キロ級決勝で、東京大会銅メダルのウクライナ選手を大差で破り、初出場ながら見事金メダルを獲得した。

29日夜の祝賀会は、元五輪選手の父・康年さんが酒田市出身である縁から開かれたもので、地元のレスリング関係者や康年さんの学校関係者など約70人が参加した。

快挙達成に「父親の出身地で、こうしてお祝い・応援をしていただき本当に感謝の気持ちでいっぱい」と感謝の気持ちを語った元木選手。父・康年さんのあいさつでは親子で涙を見せ、「悲願」に向けて共に歩んだ2人の絆が垣間見える場面もあった。

康年さんは「自分の子どもが運動会や学芸会で活躍するだけでもうれしいのに、五輪で金メダルを獲るなんて…、こんなにうれしいことはない」と感極まった様子だった。

また元木選手は、康年さんの口から「うれしかった」と初めて直接聞いて、すごく胸に込み上げたという。

「故郷に娘と錦を…」夢が実現

五輪の出場に際し、有志から羽黒山のお守りを贈られていた元木選手。母親がそれを身に着けてスタンドから声援を送る中、準決勝ではノルウェーの選手に「奇跡」ともいえる大逆転勝ちを収め、あのインタビューが生まれた。

「神様が助けてくれたのかなと思って。でも神様は2回は助けてくれないと思うので、決勝はしっかり気持ちを持っていって確実に勝てるようにしたい」

そうして勝ち取った「金メダル」。祝賀会では、参加者が元木選手と一緒に写真を撮ったり、金メダルを実際に触らせてもらったりしながら活躍をたたえていた。

元木選手と写真を撮った参加者は「金メダルはちょっと重かった。とてもうれしかった」と語った。

インタビューでは、「優勝したら自分の故郷に娘と錦を飾りたいとずっと思っていて、その夢が実現して今は最高の気分」と改めて喜びを語った康年さん。

元木選手も「こんなにも応援して喜んでくれてとてもありがたい気持ち。まだU-23とシニアの世界選手権で優勝していないので、その2つで優勝するのが今後の目標」と決意を新たにしていた。

自分のルーツでもある父親のふるさとで、さらなる活躍を誓った一夜となった。

(さくらんぼテレビ)

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