山形市の観光名所「山寺」がにぎわっている。円安や観光プロモーションの効果などで欧米からの観光客が増加し、特にオーストラリアからの観光客はコロナ禍前と比べ4倍となっている。

外国人観光客数が一気に回復

3連休最終日の9月23日、山形県内有数の観光スポットで、外国人にも人気がある山形市の山寺がにぎわった。

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カナダから訪れた人は「(山形は)初めて。日本ではあまり知られていない観光地なのかもしれないと思い、ぜひ来たいと思った」と話し、また別の人も「友達が『山形に行きたい』というので、女子旅でハイキングを楽しみに来た。冬もまた来る。蔵王温泉でスキーとスノーボードをする」と満喫しているようだった。

山寺を訪れる人が必ず通る場所に店を構える山寺観光協会の副会長・遠藤定治さんは、毎日ひっきりなしにやってくる外国人観光客の人数を記録している。遠藤副会長は「前だと台湾一色だったが、今はヨーロッパの方も団体でバスでも来るので、増えているように感じる」と話す。

県の調査によると、2023年に県内を訪れた外国人観光客数は延べ40万338人と、コロナ禍前を上回り、過去最多を更新した。コロナ禍の3年間は大幅に落ち込んだが、去年一気に回復したことがうかがえる。

円安とプロモーション効果の現れ

コロナ禍前、県内を訪れる外国人は、台湾や中国などアジアの観光客が大半を占めていたが、現在増えているのが欧米からの観光客だ。

円安などを後押しにコロナ禍前と比べ、アメリカは3倍、オーストラリアからの観光客は4倍に増えている。

山寺観光協会・遠藤副会長は「円安で、ものすごく安く来られるお得感と日本に今まで来たことがない人がいる。県と市がプロモーションを発信しているので、効果がようやく出てきたのかと感じている」と語った。

まもなく紅葉シーズンを迎える山寺。外国人観光客がさらなるにぎわいを呼び込みそうだ。

(さくらんぼテレビ)

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