高知市にある大手宅配ピザチェーン「ドミノ・ピザ」の店舗が社内コンテストで全国1000店舗以上の中の1位を獲得した。ご褒美はスタッフ全員の「有給休暇」。その間、店の営業はドミノ・ピザ ジャパンのCEO(最高経営責任者)らが担った。
店舗スタッフ全員に有給休暇
ドミノ・ピザ高知塩田町店でこの日働いていたのは、ドミノ・ピザ ジャパンのCEOマーティン・スティーンクスさんや執行役員たち。
この記事の画像(12枚)国内に1000店舗以上を展開する宅配ピザチェーン、ドミノ・ピザ ジャパン。そんな大手のCEOであるマーティンさんがなぜ高知に来たのかというと、この高知塩田町店は、2024年5月に行われたサービスレベルを競う社内コンテストで全国1位を獲得。「CEO特別賞」が店舗で働く全てのスタッフの特別有給休暇だったのだ。
マーティンさんは「この店も含め日本全国365日年中無休。スタッフは1週間に2回休みはあるが、『全員休み』は本当にないので特別な日になってくれると思う」と話した。
CEO自らピザ作り
この日、いつものスタッフ14人は全員休み。その代わりに東京の本社から来た執行役員や部長クラスの社員が働いていた。
開店前お決まりのコールで一致団結したところで開店準備を整える。自転車で宅配をする鵜飼恵介部長は「私自身は宅配、初めてなんです。普段オフィスで働いているものですから」と話した。
そして午前11時、マーティンさんはお客さんからの注文に応じ、早速、ピザを作りはじめた。オランダ出身のマーティンさんはアルバイトからのたたき上げで、今でも現場の感覚を忘れないように定期的に店舗でピザを作っているという。
チームにとってすてきな贈り物に
一番大事なのはおなかがすいているときに注文しているので、届けるのも速い方がいい。もちろん安全に」と語るCEO。そんなCEOのポリシーを広めるための社内コンテストで1位となった高知塩田町店は2022年2月にオープンしたばかりの店舗だ。
1位を狙い、いち早くアツアツのピザを届けられるよう他の優秀な店舗の情報をスタッフ全員に共有し、物の配置など効率化を図ったという。奥田美那店長は「どうやったら速くなるかというのを毎日の営業の中で無駄を省きながら試行錯誤しながら営業しています。率直に1番は『うれしいです』の一言です」と話していた。
ランチ注文が増え慌ただしくなってきた正午過ぎ、高知塩田町店のスタッフたちから、高知市土佐山に全員でバーベキューをしにいった写真が届いた。スタッフの笑顔にマーティンさんも満足そうな笑みを見せた。
マーティンさんは「お金を出すのは簡単だが、仕事を休んでチームの仲間と一緒にすてきな時間を過ごす方がいいじゃないですか。チームでバーベキューをしたりとかそういうイベントにお金を補助することも。それってチームにとってすてきな贈り物でしょう」と話した。
リーダーや幹部が頑張った店舗の留守を預かる、とてもユニークな取り組みとなった。
(高知さんさんテレビ)