イギリス王室は9日、キャサリン妃の化学療法が終了したことを報告する映像を公開した。
キャサリン妃は1月の手術後にがんが発覚し、3月に治療を公表していた。
公開された映像では、家族と穏やかに過ごす姿が映し出され、治療中の心境も語っていた。
家族の穏やかな日常を記録…ウィリアム皇太子と仲むつまじげな姿も
イギリス王室が9日、SNSで新たな映像を公開した。
その中で、がんであることを公表していたキャサリン妃が、化学療法を終えたことを明らかにした。

キャサリン妃は、「夏も終わりに近づき、ようやく化学療法を終えることができて、言葉にできないほどホッとしています」と映像内で伝えた。
キャサリン妃は2024年1月に受けた手術後の検査で、がんが見つかったことを3月に公表。
その際、がんの種類などは伏せたうえで長期の治療に入ると発表された。

そして今回公開されたのは、8月に撮影されたという3分5秒間にわたる映像。
ワンピース姿のキャサリン妃とウィリアム皇太子が、仲むつまじげに過ごすシーンや、3人の子どもたちと笑顔を見せる様子など、家族の穏やかな日常が記録されていた。

さらに映像の中で、キャサリン妃は「この9カ月間は、私たち家族にとって信じられないほど厳しいものでした。ご存知のように人生は一瞬にして変わり、私たちは荒波と未知の道を進む方法を見つけなければなりませんでした。この時間は、何よりもウィリアムと私に、人生においてシンプルでありながら重要なことを振り返り、感謝することを思い出させてくれました。ただ愛し、愛されること」と、自ら治療中の心境を明かしていた。

さらに、「化学療法は終わりましたが、治癒と完全回復への道のりは長く、1日1日を大切に過ごしていかなければなりません。しかし、私は仕事に復帰し、今後数カ月のうちに、可能なかぎり人前で仕事をすることを楽しみにしています」と話し、今後の治療と公務についても前向きな姿勢を示した。
車の運転が強いメッセージに
イギリス現地では、称賛と安堵(あんど)の言葉が聞かれた。

イギリス国民からは「素晴らしい」、「彼女にとっても、とても幸せなことだわ」、「本当に良かった。がんがないことはいいことだよ」、「彼女のことが好きなので良かった」、「素晴らしいことだね。この国にとって良いこと。彼女はとても人気があるし」といった声が聞かれた。

専門家は、今回の映像について、「寄せられた多くの応援に対する、感謝の気持ちを表すためのもの」と分析し、そのうえで特に注目したのが、キャサリン妃が自ら車を運転するシーンだった。
英国王室ジャーナリスト・多賀幹子さんは、「久しぶりにキャサリン妃が、ご自分で車の運転する映像が出ました。これはやはり強いメッセージで、家族との毎日、国民との接し方というものを、『自分の人生は自分で運転していきます』という強いメッセージであったのだろうといわれています」と解説した。
イギリス王室は、キャサリン妃が今後数カ月以内に、複数の公務に参加するとしている。
(「イット!」 9月10日放送より)