東京・葛飾区で上智大学に通っていた女子大学生が殺害され、自宅が放火された事件は、未解決のまま28年を迎えた。
犯行前、現場付近で目撃された不審な男が、傘で顔を隠すそぶりをしていたことが、新たに分かった。

顔を隠すように傘下げた

1996年9月9日、東京・葛飾区で、上智大学に通う小林順子(こばやし・じゅんこ)さんが殺害され、自宅が放火された事件から28年の年月が過ぎた。

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9日、父親の賢二さんが現場で花を手向けるも、犯人逮捕の知らせを伝えることはできなかった。

小林順子さんの父親・小林賢二さん:
事件解決が先か、われわれの命が先か、そういうギリギリの状況にいるというのが最近の実感です。

これまでの捜査で、火災が発生する1時間10分前に、現場近くには黄土色のコートを着て傘を持つ不審な男が目撃されていた事が分かっている。
この男は何者なのか?

FNNの取材で、男の“ある行動”が判明した。

現場から77メートル離れた付近で、当時20代の女性は雨の中、この道を自転車で走行し、女性は2つ先の角にコートを着た不審な男がいるのを見つけたという。
この当時20代の女性は「嫌だな…」と感じたといい、自転車で走行する数十秒間、男はその場を離れなかったという。

女性は男の姿を感じながらも、そのまま自転車で走行し、22メートル離れたあたりで振り返ると、不審な男と目が合ったという。

目が合った瞬間、男は持っていた傘を下げ、顔を隠すようなそぶりを見せたという。

「どんな些細なことでも一報を」

「自転車で追い抜きざまに男の顔を見て、男と目が合ったが、すぐに男が顔を隠すように傘を下げた」というこの男の行動について、順子さんの父は...。

「思わず隠したということは、やましいことがあるからでしょうね。かなり犯人の可能性が高いんじゃないですか」とインタビューに答えた。

小林順子さんの父親・小林賢二さん:
どんな些細(ささい)なことでも結構なので、警察署の方にご一報いただければありがたいなと。

自宅跡地に立てられた地蔵は、きょうも事件の行方を見守り続けている。
(「イット!」 9月9日放送より) 

(情報提供は、警視庁亀有署 03-3607-0110まで)

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