東海道新幹線が、台風10号の影響で29日夜から運転見合わせを決定した。
突然の運休に、ホテルが取れず新幹線に泊まる人など、翻弄(ほんろう)される人々の姿があった。
「新幹線ホテル」に泊まる人々も
「日本の大動脈」である東海道新幹線が、突然29日夜から運休を発表。
夜7時ごろ、駅の構内では、東海道新幹線運転見合わせのアナウンスが流れた。

アナウンス:
本日、東京駅から東海道新幹線は発車いたしません。

さらに、新大阪方面に向かっていた東海道新幹線の車内では、「このまま東京方面に戻る可能性がある」とのアナウンスが流れた。
車内のアナウンス:
このまま東京方面にこの列車が戻る可能性もございます。
結局、始発駅の東京にまで戻ってくる事態になった。
実際に乗っていた人は、どのホテルも空いておらず途方に暮れていたところ、「新幹線ホテル」を紹介してもらったという。
東京駅まで戻った乗客:
東京駅に着いたのが夜中の1時過ぎ。どのホテルも満室だった。どうしようかと思っていたらJRの方が声をかけてくれて、『新幹線ホテルありますよ』と言われて。

ホテルとして開放された新幹線は、午後3時半に東京駅を出発したが、静岡・三島駅付近で7時間以上停車した。
そして、深夜1時過ぎに東京駅へと戻ってきた。

「新幹線ホテル」に泊まった客:
10時間弱で結局品川から東京に移動した。不思議な移動をした。『1年以内であれば、いつでも全額払い戻せます』と言われた。ちょっと安心している。
大勢の立ち乗り客も…
一方、途中の駅で降りることになった人の料金は…。

「新富士駅」で降りた人:
払い戻したら、きっちりと品川から降りた。新富士駅までは(乗車)料金は引かれる。(合計)1万5000円弱ぐらいだが、1万2000円ちょっとぐらいは戻ってきた。指定席(の料金)は返ってきて。

東海道新幹線は30日も、東京と名古屋の間で運転を終日取り止めとなり、多くの人が途方に暮れていた。
関東行きの列車はないと聞くと、「えっ!何で帰るんだろう…どうしましょう…」と戸惑う人や、「もうきょうは1日仕事をストップしようと、今調整に入っている」と話す人もいた。

名古屋駅でも、切符売り場に50人以上の行列ができていた。

さらに、名古屋発の特急「しなの」では、たくさんの立ち乗り客がいた。
「しなの」の終着駅は長野だが、そこから北陸新幹線・上越新幹線で東京へ移動する人が利用していたのだ。

東海道新幹線の運休の影響で、羽田空港では30日になって日本航空が臨時便を増やした。

臨時便で名古屋に帰る人:
けさニュースを見たら臨時便が飛ぶというので、あわててチェックアウトして、名古屋まで帰るところ。助かったわ~って、すごく助かった。

JR東海によると、東海道新幹線は31日、始発から終日、三島と名古屋の間で運転を取りやめる。
東京 - 三島駅間、名古屋 - 新大阪駅間は、1時間あたり上下線ともに、2本程度の運転を予定しているとのことだ。
(「イット!」8月30日放送より)