■まだまだ進路は遅い台風 土・日は近畿地方に居座る予定

気象予報士・片平敦さん:台風の現在の状況は、九州の広い範囲を風速25メートル以上の暴風域に巻き込みながら進んでいます。 そして今回の台風の特徴とも言えるのですが、とにかく動きが遅く、29日午後4時で、進路は北へ向かって時速15キロ。この数日に比べれば若干スピードが出てきましたが、それでもまだ遅い速度です。
この後もなかなか速度が上がらず、進路を次第に東寄りに変えて、31日土曜日の夕方の時点で、まだ四国地方か近畿地方のあたり、ここで少しまた速度が遅くなる見通しで、9月1日日曜日でもほとんど同じ場所に予報円(この中に台風が来る可能性が高いという地域)が、ほとんど変わっていないぐらいになります。
そしてその後、月曜、火曜になると、ようやく進路を北寄り東寄りにとって、東日本、北日本の方へ進んでいく見通しです。
■30日からは非常に強い風と大雨に注意 台風が接近で急激に荒れてくる恐れあり

(Q.近畿・徳島の今後の雨はどうなるのでしょうか?)
気象予報士・片平敦さん:今の徳島市内は雨が降って一時的に強まっているような状況です。徳島県内では雨の強まっているところがあるので、台風から離れていても、大雨になっているところがありますから気をつけていただきたいと思います。
台風本体の雨雲は、九州の南から西の海岸線沿いに北上してきたような状況です。ただ台風の渦巻きとつながっている形で、東の方にも発達した雨雲があります。
台風の東側で湿った空気が南から流れ込んできていて、徳島県や奈良県、三重県そして東海地方にかけても雨あしの強まっているところがあります。
この先予想される雨の量は、台風の速度が遅いということで、まだまだ長引いてしまいそうです。近畿地方南部を中心に明日の朝までに多いところで、さらに200ミリ。その後の24時間でさらに200ミリ。さらにその後24時間で300ミリということで、雨量がどんどん大きくなっていく恐れがあります。
さらに風も強まってくるということで、台風が近づいてくる30日、31日と、海上を中心に最大瞬間風速30メートル以上の非常に強い風が吹く恐れがあります。
31日土曜日、9月1日日曜日にかけて、荒れた天気となってくる恐れがあります。 台風が接近すると急激に荒れてくる恐れがありますから、早めの備えをしてください。 すでに台風の大雨による危険性が高まってきているということで、滋賀県の甲賀市に大雨警報。
また徳島県内も広い範囲に大雨警報が発表中です。土砂災害や低い土地の浸水に警戒を続けてください。 また海は台風から高いうねりが入ってきているということで、波も高まってきています。波浪警報が徳島県内南部の沿岸部を中心に発表されています。 危険な場所には近づかないようにして、細心の注意、警戒をはらっていただきたいと思います。