任期満了に伴う大阪府箕面市長選挙が25日行われ、大阪維新の会の現職が無所属の新人に敗れた。

大阪維新の会公認の現職の首長が落選するのは初めてだ。

■当選したのは「自民離党の府議」 「現職は強い。きょうも吉村知事が応援」と選挙戦

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選挙から一夜明け、26日、当選証書を受け取った原田亮さん(38)。

25日の箕面市長選挙で、大阪維新の会公認の現職、上島一彦市長(66)を破って初当選した。

原田亮さん:今回のように政策であったり、人物で選ばれるような選挙がこの大阪でも行われるようになったら、大阪はもっと良くなると思っていますので、その第一歩になる選挙だったと確信しています。

原田さんは自民党の元大阪府議で、幹事長まで務めたが、去年の統一地方選挙で、維新の候補相手に落選した。

今回の選挙では一転、自民党を離党し、無所属に。 自民党や公明党の関係者が応援したほか、原田さんは、子育てや教育の充実や、自身の若さをアピールし、支持を広げた。

原田亮さん:ここにいる市民のみなさんだけが、私の後ろ盾なんです。現職は強いですよ。大きな政党で、きょうも吉村知事が応援に入っておられます。けれでも私は、それにも負けない。

■現職の上島市長は「万博いくなよ!」「出入り禁止や」とヤジを飛ばし、撤回に追い込まれる

一方、2期目を目指した維新・上島市長陣営。 上島市長といえば…

上島市長:万博いくなよ!出入り禁止や!

ことし6月の市議会で、万博の無料招待事業の中止を求めた共産党の議員に、「出入り禁止や」などとヤジをとばし、その後、撤回に追い込まれた。

こうした経緯の中での原田さんの出馬に危機感を強めた維新。

■大阪維新・吉村代表が「北大阪急行延伸実現」など実績アピールも

選挙戦では、吉村代表が2度にわたって応援に入り、「北大阪急行の延伸を実現させたのは上島市長の実績だ」などとアピールした。

大阪維新の会・吉村洋文代表:今、目の前にメディアいますけどね、徹底的に維新批判。維新つぶせーってね。万博もそうですけれども、批判できることは維新たたけって。こんな小さい政党を叩いてどうするんですか。我々はこの間、大阪の街を良くしてきた、改革を実行してきた、その自負はあります。

多くの所属議員も応援にかけつけ、『維新』であることを前面に押し出した選挙戦となりましたが…

ふたを開けてみるとおよそ1万4000票差の大差での敗北となった。

■兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑の影響も否定できないと関係者

圧倒的な支持を誇ってきた大阪で、維新公認の首長が落選するのは初めて。

兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑の影響も否定できないと話す関係者もいる。

大阪維新の会の関係者:斎藤知事のことを支援する政党に所属する市長は応援できない、と言われたこともある。

大阪維新の会の関係者:今回の敗北によって雰囲気が悪くなるのは確か。起死回生の一手はない。

選挙から一夜明け、吉村代表は…

大阪維新の会・吉村洋文代表:票数を見ても完敗だと思います。負けに不思議の負けなしですから、我々としてきちんと敗因を分析する必要があると思っています。

 次の衆議院選挙が年内に行われる観測が高まっている中、今、維新は岐路に立っている。

■国政選挙への影響は?

今後の国政選挙などにも影響はあるのか?

共同通信社編集委員 太田昌克さん:あると思いますね。自民党総裁選が終わった後、おそらく今言われてるのは、11月10日にも投開票。10月はじめに解散をして、10月下旬に公示、そして11月10日投開票日がXデーとして、永田町で有力視されてるんですね。総選挙も維新にとっては非常に厳しいものになっていくということが予想されますね。

 関西テレビ・神崎博報道デスク:維新にとって、大阪の市町村などのトップですね。そこをどれだけ抑えられるかが維新の力の源泉だったんですけれども、その現職の市長が負けるっていうのは非常に大きな衝撃があると思います。理由はいくつか考えられるんですけど、斎藤知事のことや、万博の費用がかさんでいったこと、国政において、馬場代表が自民党との間合いと言いますか、対応のまずさも影響していて、維新にとっては、逆風が強くなっていて、かなり大きな衝撃だと思いますね。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年8月26日放送)

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