兵庫県明石市の精神科病院で、入院していた患者が死亡したのは長期間の隔離などが原因だとして遺族が病院側におよそ5700万円の損害賠償を求める裁判を起こした。
訴えを起こしたのは、明石市の精神科病院「明石土山病院」に入院し、その後、死亡した初田竹重さん(当時50)の両親。

■隔離の病室で死亡「朝食のパン」大量に詰まった「窒息死」

訴状などによると、初田さんは統合失調症のため2019年から断続的に病室で隔離されていた。
しかし、およそ2年が経った2021年4月、隔離された病室で死亡が確認され、死因は喉などに朝食のパンが多量に詰まった急性窒息死だったということだ。
遺族は必要以上の長期的な隔離が食べ物を飲み込む力を弱めたことや、喉に詰まるリスクのあるパンを提供し、最低限の巡回も怠ったことが死亡につながったとして、病院側におよそ5700万円の損害賠償を求める裁判を起こした。
■「一生懸命治療してもらっていると信じていた」と父親

死亡した男性の父・初田毅さん:一生懸命、治療をしてもらっているものと信じていました。2年近くになるので本当にこんな治療でいいのか、疑問を持つようになりました。
病院の代理人は「訴状が確認できていないのでコメントできない」としている。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年8月26日放送)