地元大分のプロレス団体で長年活躍してきたレスラーが8月、リングを去った。
けがに悩まされながらもリングに立ち続け、多くの人に愛された覆面レスラーの最後を追いかけた。
サメ型のマスク姿が印象的なレスラー

大分を拠点に活動するプロレス団体FTO所属のバトル・シャークさん。
大分県佐伯市出身で30代からリングに立ち、20年以上プロレスラーとして活躍してきましたが8月で引退することを決めた。
引退の理由についてシャークさんは「一言で言えば体力の限界ですね。実際、自分首をけがしてまして」と語った。
シャークさんは20年前首の骨を折る大けがをして1年半ほど休んだが、それ以来悲鳴をあげる体をだましだましやってきたと言う。
「56歳」という年齢も引退するきっかけに
覆面をするシャークさん。これまで素性は隠してきたが、最近あかした“56歳”という年齢も、リングを離れるきっかけとなった。
シャークさんは「ちょっと別のことをやってみたいなと思ってですね、就活ではないですけど、60過ぎてから動きだそうと思っても、気力がわかないかもしれないので」と引退後について話す。

そんなシャークさんに改めてプロレスの魅力について聞くと「やっぱり別の自分になれるっていうのが一番。マスクをかぶると、またちょっと違った自分っていうのが出せるので、そこはやはり楽しいし、もっと自分にパワーが出る。」と覆面レスラーならではの理由を語った。
「シャークさんの魅力は“人柄”」
そしてついにプロレスラー人生の最後の日がやってきた。
12日大分市で行われた引退興行。最後の勇姿を見届けようとたくさんのファンが詰めかけた。

シャークさんの魅力についてファンは「人柄がとてもいい、あとシャークさんの頑張り」
「シャークさん最後の試合、悔いのないように頑張ってください」などど述べた。
会場はシャークコール一色に
アクロバティックな空中技や激しい場外乱闘など大迫力の試合が次々と繰り広げられる中いよいよ最後の試合。シャークさんの出番がやってきた。
シャークコールが飛び交う中試合は3対3のタッグマッチで行われた。
得意の関節技を決めて波に乗るシャークさん。
さらに豪快な投げ技を繰り出し多彩なパフォーマンスで会場を沸かせる。しかし・・・

最後は相手選手の必殺技で抑え込まれ無念のフォール負け。
シャークさんのプロレス人生は幕を閉じた。
バトル・シャークさんは「本当にきょうまで楽しかったー!この22年間本当にありがとうございました!」と観客に向けて感謝を述べた。
引退後は何か新しいことに挑戦したいというシャークさん。
多くの人に愛された覆面レスラーの次なる挑戦へのゴングが会場に鳴り響いていた。

(テレビ大分)