ここ数年不漁が続き“高級魚”となっていたサンマが、2024年は豊漁となっていて、去年の水揚げ量の140倍、価格は200分の1となっている。
水揚げ量は140倍、価格は200分の1に
串打ちし、振り塩をして火にかけるのは、19日に仕入れたばかりの新鮮なサンマ。
滴り落ちる油が食欲をそそる。
豊洲市場に今シーズン初入荷された北海道産のサンマ。
庶民の味だったはずが近年の不漁続きで、いわば“高級魚”になってしまっていた。
東京・新橋 さかな亭・沢登繁隆店主:
(去年は)高かったし、量もなかった。1カ月もなかったですからね。
しかし今年のサンマは水揚げ量が140倍、価格が200分の1へと驚きの事態が起きていた。
サンマ水揚げ量で日本一を誇る北海道・根室市の花咲港では、2023年までとは違う光景が見られた。
今シーズン初のサンマ水揚げ量は、約67トン。
去年の約469kgと比べると、実に140倍になっていた。
セリも過去最高値だった去年1kgあたり14万400円に比べ、わずか200分の1の724円に。
鮮魚店では早速、1匹80円で売られていた。
さらに札幌市内の鮮魚店では、1匹18円と破格の値段だった。
サンマの豊漁はいつまで…
北海道の豊漁は全国に波及し、仙台市中央卸売市場では去年の初セリの約20倍となる20トンのサンマが入荷。
福島市公設地方卸売市場でも、去年の半値に近い価格で取引された。
仲卸業者は、「値段的にはだいぶ下がっておりますので、消費者の皆様には本当に安く届けられるとは思います」と話した。
根室沖で豊富な漁場が見つかったことで豊漁となった2024年のサンマ。
いつまでこの豊漁は続くのだろうか。
水産研究・教育機構の巣山哲さんは、「非常に難しいんですけど、8月いっぱいじゃないかなと思っております。今のチャンスを逃したら、10月ぐらいにもう一度チャンスが訪れるかなと思ってます」と分析する。
(「イット!」8月19日放送より)